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「夜明けの4時、眠らない」MZ世代を慰めるシンガーソングライターのO.WHEN

「夜明けの4時、眠らない」MZ世代を慰めるシンガーソングライターのO.WHEN

Posted May. 20, 2021 07:26,   

Updated May. 20, 2021 07:26

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「夜明け4時、寝付けない/帰ることのできない数々の瞬間を思い出したりする」

傷ついた心で家に帰る道をとぼとぼ歩くようなテンポで始まるデビュー曲『今日』をリリースしてから今月24日でちょうど5年目になる。シンガーソングライターのO.WHEN(オ・ウェン=本名シン・ジンウク、28)はデビュー以来、一貫して深夜型人間として暮らしてきた。

「普段朝6、7時に寝て朝10時に起きてます。昼に歌を書いても、夜のような音楽が生まれたりするんですね」

彼の夜の歌の中でも『今日』は特別だ。2019年にはSBSテレビのサバイバル番組「ザ・ファン」に出演して、音楽チャートで人気を盛り返したが、2020年末にはKB国民銀行のインターネット広告「三十の備え方」編に3分52秒の楽曲が収録され、再び注目を浴びている。

広告の主人公は突然の顔合わせを控え、「ソウルの小型マンション」を検索し、「平凡に暮らすのは嫌だったのに、平凡に暮らすことさえも大変だ」とため息をついた。その時「なぜこんなに自分だけがつらいのですか/今夜が/なぜ今日の私を苦しめるのでしょうか」と『今日』が流れる。「涙腺が爆発した」というMZ世代のコメントが殺到している。こうした共感のおかげで『今日』は音源ストリーミングプラットフォーム「Melon」で「いいね」11万4000個以上をもらった。このくらいならIUの『いい日』(いいね13万5000個)とソンウ・ジョンアの『逃げよう』(10万個余)と同じレベルだ。慰めの歌がロングセラーとなった所以だ。

「人生を諦めようと心を決めたけど『今日』を聞いてもう一度やり直してみたいと思ったというファンメッセージを何度も受けました。返事もできなかったですね。良いことを言う自信がなかったので…。歌で返すしかない」

新作ミニアルバム『Mood Night』には、最初から夜のための歌だけ4曲を入れた。新型コロナで自宅と職場の境界が崩れた人々のために書いた「休める場所がほしい」が最初の曲。「休める場所がほしい」を繰り返すサビは、シャワーを浴びる最中に思い立ったメロディーだという。「私が見つかったら静かに抱いてください/今夜が暖かくなることを願っています」と歌う『マウミ』は、『今日』に劣らず心を揺さぶる。

O.WHENは、「眠れない方々に耳を傾けてもらいたい」と話した。来月19日から27日までソウル麻浦区(マポグ)にある「雲の下小劇場」でコンサートを開く。


イム・ヒユン記者 imi@donga.com