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金正恩氏、住民に向けて新年書簡

Posted January. 02, 2021 08:08,   

Updated January. 02, 2021 09:44

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が1日、毎年発表した1万字内外の「新年の辞」ではなく、187字の短い直筆の書簡を公開した。2011年の執権後、初めて。新型コロナウイルスの感染拡大と経済難の中、掲げるほどの成果がない現実を物語るという見方もある。正恩氏は4日頃に開催が予想される第8回党大会で、核問題と韓国、米国を念頭に置いた具体的な対内外メッセージを明らかにするものとみられる。

正恩氏は、労働新聞1日付の1面に掲載された書簡で、「私は新年も、人民の理想と念願が花開く新しい時代を早めるために力強く闘う。困難な歳月のなかでも変わりなく党を信じ、いつも支持してくれた心に感謝を送る」と記した。正恩氏は書簡で、「愛する人民の安寧」、「偉大な人民に仕える衷心」など「人民」を4回言及し、新型コロナウイルスと制裁、経済難という三重苦に直面した住民の不満をなだめることに重点を置いた。昨年、新年の辞の代わりに発表した党中央委全員会議の結果で、「新しい戦略兵器」に触れ、挑発を警告した正恩氏は、今回の書簡では対南、対米メッセージを出さなかった。

正恩氏は2011年の執権後、13年から19年までの7年間、毎年、肉声で新年の辞を発表してきた。北朝鮮の最高指導者が年賀状形式の書簡を送ったのは、金正日(キム・ジョンイル)時代の1995年以来26年ぶり。統一部当局者は、「今年に正恩氏が対内外に明らかにするメッセージは党大会で公開されるだろう」とし、「今回の直筆書簡も公式的な挨拶なので新年の辞だ」と述べた。正恩氏は1日午前0時、マスクをせず、党大会に参加する代表を同行させて、金日成(キム・イルソン)主席、金正日(キム・ジョンイル)総書記の遺体がある錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を訪れた。

米国は、北朝鮮の党大会が迫り、新年早々、北朝鮮に対する監視の手綱を引き締めている。複数の軍用機追跡サイトによると、昨年12月31日夜から1日未明まで、米空軍のジョイントスタス(E8C)地上監視偵察機が首都圏と仁川(インチョン)付近の西海(ソヘ・黄海)上に展開した。


權五赫 hyuk@donga.com