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米国防総省ナンバー2に初の女性指名、在韓米軍撤退に反対

米国防総省ナンバー2に初の女性指名、在韓米軍撤退に反対

Posted January. 01, 2021 09:05,   

Updated January. 01, 2021 09:17

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バイデン次期米大統領が昨年12月30日(現地時間)、国防副長官に、オバマ前政権で筆頭国防副次官(政策担当)を務めたキャスリーン・ヒックス氏を指名した。ヒックス氏が議会で承認されれば、初の女性の国防副長官になる。これまでヒックス氏は、在韓米軍の縮小が韓半島での米国の位置づけの弱体化につながりかねないという考えを明らかにしてきた。

 

政権移行委員会は同日、報道資料を出し、ヒックス氏を国防副長官に、国防次官(政策担当)には、副大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めたコリン・カール氏を指名すると発表した。ヒックス氏は、米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)上級副所長兼国際安保プログラム局長を務め、政権移行委員会の機関検討チームで国防担当チーム長を務めてきた。オバマ政権が外交の中心軸をアジア太平洋地域に移す「アジア回帰(pivot to Asia)」を施行した時、国防総省で国防戦略指針(DSG)業務を担った。

バイデン氏がヒックス氏を指名したのは、当初国防長官に有力視された女性のミシェル・フロノイ元国防次官が指名されず、女性界の不満が大きくなっていることを念頭に置いたとみられる。ヒックス氏は、欧州と中東地域で多くの経歴を積んだロイド・オースティン次期国防長官を補完することが期待されている。政治メディア「ポリティコ」は、「ヒックス氏の指名は、中国と関連してオースティン氏の経験不足への懸念を払拭するための信号」と説明した。

軍人出身でないヒックス氏の指名は、「民間による軍の統制」にも合致する。オースティン氏は退役して4年しか経たず、「国防長官になるには退役から7年経たなければならない」という規定の免除を議会で承認されなければならない。バイデン氏もこれを念頭に置いたのか「尊敬を受け能力あるこの民間指導者が、国防部を率いていくだろう」と述べた。

ヒックス氏は、中国や北朝鮮などアジア分野に関する寄稿やインタビュー活動も活発だ。2018年6月のシンガポールでの米朝首脳会談の直後、CSISへの寄稿文で、「在韓米軍の一方的な縮小は交渉のテーブルから取り除かなければならない」とし、「在韓米軍の縮小は韓半島での交渉の位置づけを弱め、米国の経済と国民を保護する能力を傷つけ、中国およびロシアの潜在的軍事脅威に対抗する米国の利点を弱める」と主張した。これに先立ち17年2月には、米政府系放送局「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)とのインタビューで、「北朝鮮は最終的に核保有国になるだろう」と述べ、米国の断固たる対応を求めた。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com