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今までになかった「本物の電気自動車」がやってくる

今までになかった「本物の電気自動車」がやってくる

Posted December. 29, 2020 08:13,   

Updated December. 29, 2020 08:13

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「来年が本当の電気自動車時代だ。従来にはなかった電気自動車が、大量に発売される一年になるだろう」。

とある自動車メーカーの役員が21年の自動車市場を展望して口にした言葉だ。自動車メーカー各社が数年間研究した結果が集大成された新型電気自動車が、軒並み発売を控えている。

自動車業界は来年こそ、電気自動車の元年になると見ている。単なる試験用電気自動車のレベルではなく、メーカーごとに未来をかけて作った作品を出す予定だからだ。専門家らは、来年市場で追いつかないと、時間が経つほど電気自動車の技術と品質の格差が広がり、追いつくのが難しくなると見ている。

28日、自動車業界によると、韓国政府は電気自動車10万台を追加で普及させ、韓国の累積電気車台数を23万台まで押し上げる計画だ。自動車メーカーは、市場攻略のための切り札を次々と準備している。

メーカー各社が死活をかけて準備した武器は、電気車専用プラットフォームを搭載した電気自動車だ。電気車専用プラットフォームは、内燃機関のプラットフォームにバッテリーだけを入れた従来の電気車とは違って、文字通り電気車だけのために開発されたプラットフォームだ。

最大の特徴は、エンジンルームがなくなり、車の床が平らになるため、内部スペースが広くなることだ。製造にそれほど複雑な構造ではなく、市場のニーズに合わせて短時間で新しい電気車を準備することが可能になる。こうなれば、自律走行機能など、様々な未来自動車技術を取り入れやすく、消費者が自動車技術の変化を今より劇的に体感できる。

現代(ヒョンデ)自は、2021年を「電気自動車跳躍の元年」と定めた。最初の作品として、電気自動車専用プラットフォーム「E-GMP」を適用したアイオニック5が発売される。現代自の内部では「アイオニック5」について、「どことなくスペースがあるようだ。レベルが違う」とまで言う。

E-GMPは、一度充電すれば、国内基準で500キロ以上走行できる。800V充電システムを備えており、超高速急速充電器を利用すれば、18分以内に80%充電が可能だ。現代自の関係者は、「会社としては、数年間の研究で出すアイオニック5の成功が非常に重要だ。電気自動車専用プラットフォームの成功は、グループの未来車成功のカギと言える」と語った。

起亜(キア)自も、E-GMPを適用した「CV」(プロジェクト名)を発売する。ジェネシスブランドとしては新型電気自動車「JW」(プロジェクト名)、派生型電気自動車「eG80」などを発売して、ラグジュアリーエコカーのイメージ構築に乗り出す。双竜(サンヨン)自は、初の準中型スポーツユーティリティ車(SUV)「E100」を来年上半期(1〜6月)に発売する。韓国GMは、ボルトEVの部分変更(マイナーチェンジ)モデルを披露する。

輸入車メーカーの攻勢も激しくなる。メルセデス・ベンツは、昨年公式発売した純粋電気自動車ブランド「EQ」の後続として、純粋電気自動車「EQA」と「EQS」を韓国で販売する。このうちEQSは、メルセデスベンツが電気車専用プラットフォームを適用した初のモデルだ。アウディ・フォルクスワーゲンは、「フォルクスワーゲンのID.4」と「アウディ・eトロンスポートバック55」など、韓国向けに披露する電気自動車モデル2種を最近公開した。フォルクスワーゲンID.4は、フォルクスワーゲングループの電気車専用プラットフォームを搭載したブランド初の純粋電気SUVモデルだ。電気自動車のリーダーを自任するテスラは、電気SUV「モデルY」を来年発売する。

とある自動車メーカーの関係者は、「電気自動車専用プラットフォームのためのマーケティングタスクフォース(TF)を構成しているところもある。押されれば終わりだという覚悟で、マーケティング競争も激しくなるだろう」と語った。


ピョン・ジョングク記者 ソ・ヒョンソク記者 bjk@donga.com · skytree08@donga.com