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米、来年核兵器予算20%増額…「トランプ2期の青写真を盛り込む」

米、来年核兵器予算20%増額…「トランプ2期の青写真を盛り込む」

Posted February. 11, 2020 08:41,   

Updated February. 11, 2020 08:41

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トランプ米大統領が核兵器および宇宙開発の予算を大幅に増額し、海外援助などを大幅に減らす来年度の予算案を準備したと、米メディアが9日、伝えた。新型コロナウイルス(新型コロナ)の感染拡大が続いていることから、感染症の予算は削減対象から外されたという。

米ホワイトハウスは、4兆8千億ドル(約5728兆8千0億ウォン)規模の2021年度(21年10月~22年9月)予算案を用意したと、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが政府高官を引用して報じた。ホワイトハウスの予算案は、政府の力点事業が反映され、大統領の「ビジョン声明書」と呼ばれる。特に、来年度の予算案は、トランプ氏が11月の大統領選で再選する場合、直ちに稼動する「2期政権」の青写真を盛り込んだと評価されている。

この予算案で、国防予算として前年対比0.3%増の7405億ドルを策定したことが目につく。米ネットメディア「アクシオス」によると、国防総省の核兵器伝達体系を近代化する予算が289億ドル(約34兆3700億ウォン)、これを遂行する国家核安全保障局(NNSA)の予算198億ドルが反映された。これは前年対比20%近く増えた規模だ。ロシアと中国の挑戦に対抗して世界最高の核兵器を保有しなければならないというトランプ氏の政治信念が反映された結果とみられる。一方、野党である民主党は、核兵器の現代化より国際軍縮交渉を通じて核問題を解決する案を好む。

2024年まで宇宙飛行士を再び月に送るプロジェクトを推進するトランプ政権は、米航空宇宙局(NASA)の予算も13%増やした。国家報勲処と国土安全保障省も予算がそれぞれ13%、3%増えた。

一方、国防分野以外の支出は前年対比5%削減された5900億ドルが反映された。海外援助予算も21%削減された。米疾病予防管理センター(CDC)の予算は9%減ったが、感染症対応のための予算(43億ドル)は維持される。住宅都市開発省の予算も15%削減された。

 

ホワイトハウスの予算削減も論議の的だ。ホワイトハウスは今後10年間、連邦政府の支出を4兆4千億ドル減らす計画だが、削減対象の約45%が社会セーフティーネット関連予算だ。メディケア(老年層医療費補助)処方薬の価格で1300億ドル、メディケイド(低所得層・障害者医療費補助)やフードスタンプ(低所得層栄養支援)で2920億ドルなど、義務支出プログラムで約2兆ドルを減らす方針だ。

 

ホワイトハウスは2025年に満了になる減税案を35年まで延長する内容の「減税2.0」計画も今回の予算案に反映させた。再選になれば、中産層の減税案を強行する考えを明かにしたのだ。

11月の大統領選を控えた状況で、民主党が掌握した下院でホワイトハウスの予算案を原案どおり通過させる可能性は低い。ただし、トランプ氏にとって政治的に有用な選挙用カードになり得る。トランプ氏は今回の予算案の主な内容を大統領選の公約に掲げ、民意の攻略に乗り出す見通しだ。


ニューヨーク=パク・ヨン特派員 ワシントン=イ・ジョンウン特派員 parky@donga.com · lightee@donga.com