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人気のチャットアプリ「ToTok」、実態はUAE政府のスパイアプリ

人気のチャットアプリ「ToTok」、実態はUAE政府のスパイアプリ

Posted December. 24, 2019 07:49,   

Updated December. 24, 2019 07:49


アラブ首長国連邦(UAE)で開発され、最近中東や米国などで人気のチャットアプリ「ToTok」が、UAE政府のスパイアプリであることが分かったと、米紙ニューヨーク・タイムズが22日付で報じた。

同紙によると、UAE政府はアプリ利用者の会話、動き、約束、利用映像などを把握するためにToTokを開発したということだ。情報セキュリティの専門家らは、ToTokを作った「ブリージェイホールディング」は、UAEのアブダビにあるサイバー情報およびハッキング会社「ダークマター」と関係があると見ている。ダークマターには、UAE政府の情報分野の関係者や米国家安全保障局(NSA)職員、イスラエル軍事情報要員として活動した人がいる。米情報当局は、ToTokが、ダークマターとつながりがあるとみられるデータ分析会社「パックスAI」とも関係があると見ている。パックスAIは、UAE政府の信号情報局と同じ建物にある。

UAEは、中東で最も開放的で米国と非常に近い国だが、言論統制、反対勢力への牽制、周辺国の動向把握などのために様々な情報セキュリティ技術を活用することで有名だ。自国に批判的な記事を書くジャーナリストのコンピュータをハッキングし、政府に否定的な内容を掲載する国民のソーシャルメディアも監視する。2017年のカタールとの断交当時、カタールに対する陰湿な攻撃性フェイクニュースの多くがUAEで作られて拡散したという疑惑も受けた。


李世亨 turtle@donga.com