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韓国人の脳地図を完成、認知症の予測がしやすくなる

韓国人の脳地図を完成、認知症の予測がしやすくなる

Posted June. 05, 2017 08:39,   

Updated June. 05, 2017 08:42

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今年、65歳以上の人口の認知症有病率が史上初めて10%を突破するものとみられる中、認知症にかかる可能性がどれくらいかを把握できる認知症診断予測技術が国内で初めて開発された。

朝鮮(チョソン)大学の認知症予測技術国策研究チームは4日、「韓国人の遺伝子と脳構造の特性を反映した遺伝子検査と脳磁気共鳴画像(MRI)の撮影で作成された脳地図を使用して、認知症発症の可能性を早期に診断する技術の開発に成功した」と明らかにした。

研究チームは、2014年7月から3年間の研究の末、認知症予測診断の重要技術の一つである「韓国人の標準脳地図」の作成に成功した。脳地図は65歳以上の男女1000人の脳MRIをもとに、年齢別各脳部分の変形程度を精密測定して作った。

また、診断対象者の脳画像とその年齢の韓国人の標準脳地図を比較して、特定部位の縮小または拡大が基準値を超えた場合、認知症発症の可能性があると判断できる画像解析オリジナル技術を開発した。

年齢とともに海馬(記憶と認識などを担当する部分)や前頭葉(記憶と外部情報を処理する部分)など、脳の各部分は体積が減ったり増えたりするなど、自然な老化現象を経る。研究チームは、認知症患者の場合、健常者に比べて、このような変化の幅が激しいことに注目した。

研究チームはまた、医療スタッフの主観的判断ではなく、対象者の脳画像データが入力されると、年齢標本脳地図と客観的に比較分析するプログラムを開発中であり、このようなプログラムが現場の医療スタッフにまで普及すると、どこからでも、このような診断を受けることができると予想される。

研究チームはまた、国際的に認知症を誘発すると知られているAPOE4遺伝子が韓国人には5倍以上も発症可能性を高めることを確認したと発表した。この遺伝子は、韓国人の約10%が持っている。

研究チームはこのように、遺伝子検査を通してAPOE4遺伝子の認知法発症危険群を見分け、その後、血液検査と脳MRIを通じて段階的検査を実施すると、今より少なくとも30%以上も認知症患者を減らし、社会的コストも年間10兆ウォン以上削減できると予想した。



李東榮 argus@donga.com