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[オピニオン]安熙正氏の主要4河川

Posted October. 24, 2015 07:16,   

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韓国に特徴的なモンスーン気候は、毎年、梅雨と台風が一度ぐらいは通ることになるが、今年の夏は、梅雨と台風が韓国を素通りしたため、忠清道(チュンチョンド)地域の干ばつが激しい。降水量は40年ぶりの最低水準だ。体感的には、高齢者が生まれて初めて経験するほど深刻だ。礼山(イェサン)の礼唐(イェダン)貯水池は底を現し、保寧(ボリョン)ダムも来年3月になれば、完全に底を現すことにだろうという。ただ、主要4河川事業で堰を作った錦江(クムガン)には水がさざ波を立てている。

◆安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道知事は2010年、初めて道知事選挙に出馬したとき、主要4河川事業を中止して、その金を教育や福祉に使うべきだと主張していた。親盧系(故盧武鉉氏系)が、李明博(イ・ミョンバク)前大統領の象徴ともいえる主要4河川事業に反対するのは、ある意味では当然のことだった。そんな彼が、結局、干ばつの末、錦江の4河川堰の水を活用することにした。安知事は中央政府に、錦江の百済(ベクジェ)堰から保寧ダムまでの25キロ区間での管路建設を要求したのに続き、再び、錦江の公州(コンジュ)堰から礼唐貯水池までの30キロ区間での管路建設を要求した。真実は窮してこそ明らかになるものだ。

◆貯水池の底を何度掘っても水が出てこず、祈雨祭に頼るしかない状況よりは、干ばつにもどこかで使える水が残っている状況の方が、何百倍も希望的と言える。主要4河川事業の批判論者らは、「引いて使えない水など、あっても役に立つはずがない」と皮肉ったが、いざ、管路で引くアイデアまで出す羽目になり、そんな皮肉が顔負けすることになった。ただ、数ヵ月内に数十キロにも上る長い管路を作らなければならないことを思えば、なぜ、支川や支流の整備事業に早めに取り組まなかったのか、残念な気がする。

◆主要4河川事業にも、早くもある既視感がある。1970年代の京釜(キョンブ)高速道路や浦項(ポハン)総合製鉄の建設の時も、強力な反対があったが、後日、成功的事業と評されている。人間は人生の中で、将来起きることを予め予測することができず、後悔すべき選択をすることが往々にしてある。だから、愚かな人間だ。しかし、意地で最後まで反対して、自家撞着に落ちる人がいるかと思えば、実際ぶつかって、過去の判断の過ちを認める人間もいる。安知事は後者であってこそ、より高いポストを望むことができるだろう。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員 pisong@donga.com