三星(サムスン)は1日、エリオットとの初対決で勝機を手にしたことを受け、今後、国内や海外投資家ら相手の票獲得においても有利な立場に立てることになった。財界からは、今回の判決で法的根拠を確保した三星グループが、三星物産と第一(チェイル)毛織との合併を始め、残りの3世への引継ぎ作業でも力を得ることになったという評価が出ている。
今回の判決の焦点は、三星物産の1株当たり第一毛織の0.35株という合併比率を巡る裁判所の評価だった。5月の合併公式発表後、先月4日、三星物産の持ち分7.12%の取得を公示し、水面上に浮上したエリオットは、この1か月間、合併比率は不公正だと主張し続けてきた。三星物産の株価は割安で、第一毛織の株価が割高だった時に合併比率が算定されたので、三星物産の資産価値が株価に適切に反映されていないという。1対0.35ではなく、1対1.6に引き上げるべきだというのがエリオット側の計算だ。
しかし、同日、裁判部はこれまで三星物産が主張してきた通り、「三星物産が示した合併比率は、関連法令に基づいて算定されたものであり、不公正とはみなせない」と明らかにした。
三星グループの幹部社員は、「第一毛織と三星物産との適当な合併時期を探るため、三星物産の株価が最大限値上がりすることを待っていたが、三星物産の中東建設事業などでの損失が大きく、容易でない状況だった」とし、「時間が経つほど合併比率はさらに下がったはずだ」と説明した。
三星は今回の判決で、合併を巡る名分も確保した。裁判部が判決文で、「三星物産の経営陣は、三星物産やその株主の利益とは関係なく、三星グループのトップ一家、すなわち第一毛織やその筆頭株主の利益だけのために、今回の合併を進めているとみなすだけの資料がない」と明記したためだ。
これまでエリオットは、第一毛織と三星物産との合併は、三星オーナー一家の支配権を強固なものにし、3世への引継ぎを円滑化するための目的だと真っ向から攻撃をかけてきた。先月19日に開かれた仮処分申請の尋問で、エリオット側は、「今回の合併は、オーナー一家の引き継ぎ作業のためのものだ」とし、「オーナー一家が三星物産が保有している三星電子の株4.1%を確保するための手段だ」と主張した。
今回の結果は、海外投資家らに大きな影響力を持つ議決権諮問企業「ISS」の判断にも影響を及ぼす見通しだ。ISSは裁判所の判断が出た後、合併への賛成や反対意見を公開するという。ISSも合併に賛成すれば、外国人投資家の多くが賛成票を投げる可能性が高まる。最近、SKC&Cと(株)SKとの合併案について、「反対」の意思を明らかにした国民年金も、今回の裁判所の判断を受け、反対票を投じる名分が弱まった。
しかし、三星は依然、緊張を緩めていない様子だ。三星物産は同日、合併の正当性を説明するホームページ「ニュー三星物産」(www.newsamsungcnt.com)を開設した。三星物産の崔治勳(チェ・チフン)社長も同日、ソウル三星電子の瑞草(ソチョ)社屋で開かれた水曜社長団会議に出席後、記者らとの会談で、「株主たちへの説得を続けている」とし、国民年金に関しては、「我が国のため、また株主のために良い判断をしてくださることを信じている」と語った。
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