「彼らはまず、交渉が始まると、合意に向けた進行を遅らせることで相手の立場を弱体化させる傾向があると信じている」。1951年7月10日、開城(ケソン)のボンレジャンで初めて開かれた停戦会談で、国連軍側の首席代表として出席したCターナー・ジョイ提督の回顧だ。キム・ヨンホ教授は、「北朝鮮の対外交渉行動を巡る分析」(2002年)の中で交渉初期に北朝鮮は高いレベルの要求や原則を示すことで主導権の掌握を試み、最終段階では合意文の作成を終結とみなさず、合意事項の履行過程で新しい要求を示すと分析している。
◆与野党は先月29日未明、公務員年金法の改正案を可決し、国会法の改正案に密かに上乗せした。旅客船セウォル号特別法施行令の調査1課長を検察書記官級に補任させる条項を修正しなければ、公務員年金法を処理できないという新政治民主連合の李鍾杰(イ・ジョンゴル)院内代表の要求のためだった。「施行令を国会が法で修正することなどできないじゃないか」と難色を示していた与党セヌリ党の劉承旼(ユ・スンミン)院内代表も結局、「公務員年金法の処理のため」、国会が行政府に施行令を事実上強制できる国会法を先に改正することに合意した。
◆政府のさまざまな施行令について、野党が喧嘩を売って行政執行を麻痺させ、国会の法案処理と連携させて植物国会を常時化させる国会法に道を作ったことになる。公務員年金法可決の条件として、国民年金名目所得代替率の50%への引き上げを上乗せした与野党の5.2合意案は、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の拒否で歯止めがかかった後、李院内代表の妥結条件は、基礎年金、法人税引上げ、文亨杓(ムン・ヒョンピョ)保健福祉部長官の解任と何度も追加された。
◆セヌリ党からは、「李院内代表の無鉄砲な交渉術に疲れ切った劉院内代表が、1000ウォンを手にしようとしている相手に、1000万ウォンを明け渡したのと同じだ」という批判が出ている。朴大統領が昨日、「国会法改正案を受け入れることはできない」と宣言したことで、与野党間の衝突が予想される。独立運動家・李會榮(イ・フェヨン)先生の子孫と言われている李院内代表は、新政治連合内でもタカ派と言われている。今後の交渉で、李院内代表がまた、どんな驚くべきカードを切り出すか、劉院内代表は、ハラハラしながら見守らなければならないだろう。
朴成遠(パク・ソンウォン)論説委員 swpark@donga.com






