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[社説]「公務員年金改革案」を通過させれば、未来世代に対して罪人になる

[社説]「公務員年金改革案」を通過させれば、未来世代に対して罪人になる

Posted May. 06, 2015 07:23,   

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改革のマネで終わった与野党の公務員年金法改正案が6日、国会に上程される。2日に与野党が出した合意案は、公務員年金の寄与率を現行7%から9%に5年間で段階的に引き上げ、年金支給率は現行1.9%から1.7%に来年から2026年まで段階的に引き下げる「してもしなくても同然の改革」だ。さらに、「国民年金の所得代替率(所得対比年金額)を(現行40%から)50%にする」という合意文まで作り、こぶを取ろうとしてこぶを付ける格好になったと批判されている。にもかかわらず、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は4日、「国会が処理期限を守ったことは意味がある」と述べ、改正案の国会通過が既成事実化した状況だ。

与野党は、今回の公務員年金改革で2085年まで今後70年間、333兆ウォンの財政削減効果があると自画自賛した。しかし、公務員年金改革によって税金で埋め合わせなければならない赤字補填額が来年2兆1689億ウォン(1日60億ウォン)に減るというが、2021年には再び今年(2兆9133億ウォン)の水準を上回る3兆1530億ウォンになる。結局、6年後には再び手術が必要ということだ。

来年が総選挙で、その翌年が大統領選挙なので、朴槿恵政府が再び手をつけることはできないだろう。次の政権では再修正問題が提起されざるを得ない。結局、公務員の既得権を最大限守るために若者世代に途方もない財政負担と莫大な借金を負わせたことになる。ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)では怒りと絶望の声が溢れている。

政府は、公務員年金制度を1996年と2000年、2009年に3度改革したが、赤字規模は減らなかった。数字だけ変える改革に終わったためだ。金大中(キム・デジュン)政府は、2000年に公務員年金の赤字を国庫で支援するよう公務員年金法を改正し、税金による公務員年金の赤字補填額を毎年急増させた。李明博(イ・ミョンバク)政府が主導した2009年の改革当時、韓国開発研究院(KDI)経済情報センター所長だった文亨杓(ムン・ヒョンピョ)福祉部長官は、「現世代の公務員の利己主義のために、財政負担を次世代と国民に押し付けた」と批判したが、結局、同じ誤りを繰り返してしまった。

今日、国会が合意案をそのまま通過させるなら、朴槿恵大統領、金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表、文在寅(ムン・ジェイン)新政治民主連合代表、そして賛成票を投じた国会議員は、公務員労組の既得権ゲームの忠実な付添い人になった。未来世代の負債によって公務員の既得権を守った罪人と記憶されるだろう。