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[社説]成完鍾の自殺…検察は崩れた資源不正を巡る捜査を立て直すべきだ

[社説]成完鍾の自殺…検察は崩れた資源不正を巡る捜査を立て直すべきだ

Posted April. 10, 2015 07:19,   

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資源開発を巡る不正疑惑で検察から取調べを受けてきた京南(キョンナム)企業の成完鍾(ソン・ワンジョン)会長が、令状実質審査が予定されていた昨日、ソウル江南区(カンナムグ)の自宅を出てから10数時間後に死亡した状態で見つかった。氏は、自宅に残した遺書の中で無実を主張した。成会長は前日、被疑者としては異例なことに記者会見を開き、「悔しい」と訴えた。2007年、李明博(イ・ミョンバク)前大統領と朴槿恵(パク・クンへ)大統領との対決となったハンナラ党(与党セヌリ党の前身)大統領選挙候補選びの過程で、朴大統領の味方になって支援したことを明らかにして、「やられてばかりいるわけにはいかない」という印象を与えた。検察は彼の心理的異常兆候を感知し、必要な事前措置を取るべきだったが、それができなかった。

検察が、成会長について拘束令状を請求した容疑は、粉飾会計や裏資金造成だ。粉飾会計は、海外資源開発の名目で政府から成功払い融資金約800億ウォンの支援を受ける過程で、会社の財務状態を騙すためのものだった。検察はまず、粉飾会計などで拘束した後、資源外交不正を突き止めようとしたが、成会長の自殺で捜査は壁にぶつかった。金鎭太(キム・ジンテ)検察総長は機会あるたびに、「傷口だけを切り取る外科手術的捜査」を強調し、「捜査対象者である人や企業を生かす捜査」を要求してきた。しかし、今回の捜査途中に成会長は自殺し、京南企業は法廷管理を申請した。検察は、捜査が自分たちが公言してきたように進んでいるかどうか自問しなければならない。

成会長は、李明博前大統領の当選直後、大統領職引継委の諮問委員として活動したが、親李(親李明博)系に分類されるには曖昧なところがある。自力で一家を成した企業家といわれている氏は、事業に役立つ政治勢力なら、与野党や親李、親朴(親朴槿恵系)を問わず接触してきた。氏は自分が親李系と名指され、前政権の資源外交不正捜査の最初の対象者になると、大きく反発したという。家族たちは遺書を公開していない。遺書にロビーリストでも含まれているなら、捜査は予期せぬ方向に飛び火しかねない。

李完九(イ・ワング)首相が先月不正腐敗との戦いを宣言した後、検察の資源外交不正を巡る捜査が始まったが、1ヵ月近く経っているのに、目に見える成果はまだ出ていない。少しでも、政権レベルの報復捜査のような印象を与えてはならない。検察は成会長の自殺で崩れた捜査を建て直し、政治的考慮無しに正確に不正腐敗のがんの塊を抉り出すべきだ。