中央(チュンアン)大学の趙源東(チョ・ウォンドン)碩座教授(元大統領経済首席秘書官=写真)は、今年世界的な注目を集めたトマ・ピケティ社会科学高等研究院(EHESS)教授の著書『21世紀の資本論』について、「韓国の現実に合わない」と述べた。23日、ソウル中区小公路(チュング・ソゴンロ)のウェスティン朝鮮(チョソン)ホテルで開かれた、韓国経営者総協会主催の第203回「経総フォーラム」での発言だ。
趙教授は同フォーラムで、「ピケティ教授が取り扱っているのは本質的な『富の不平等問題』だが、経済が低迷している中、富の不平等問題にむやみにフォーカスが当てられると、『陣営論理』につながりかねない」とし、「韓国にピケティ教授の理論をむやみに適用するのは問題がある」と強調した。
また、貯蓄を「富の蓄積」とするピケティ教授の見方について、「韓国のように投資が成長を引っ張っている国には合わない」と指摘した。貯蓄は投資につながるということだ。
さらに趙教授は、『富の不平等現象についてはより綿密な分析が求められるが、無条件お金持ち叩きに走るよりは、いかにして中間層を復活させるかに注目しなければならない』と付け加えた。