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コーヒーの第3の波

Posted September. 13, 2013 07:38,   

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韓国生まれのコーヒー専門店「テラローサ」のキム・ヨンドク代表は10月、ソウル光化門(クァンファムン)に新しく出店する。ソウルへの進出は10数年ぶりとなる。00年代前半、江南(カンナム)でレストランを経営していたキム代表は、02年から、江陵 (カンルン)をはじめ、地方にコーヒー店を展開してきた。今年は、京畿楊平(キョンギ・ヤンピョン)とソウルの光化門に続き、11月は済州(チェジュ)に出店する。

コーヒー専門店は頭打ちの状態だといわれているが、キム代表はまだまだ遠いと思っている。このような自信にはいくつかの根拠がある。

まず、テラローサの年間売上げは毎年50%以上地道に伸びている。重要なのは、成長の量より質のほうだ。テラローサの名を聞き足を運んでいた客らが、複数の国から空輸してきたばかりの新鮮なコーヒーを味わうために、来始めている。特にコーヒー豆の販売量が目立って伸びている。

店舗の隣に構えている教育センターを訪れる受講生の性格も変わってきている。かつては、コーヒーへの入門者が多かったなら、今は、コーヒー店を数年間経営した経験のある人たちが、「再教育」を受けようとくるケースが増えた。キム代表は、「コーヒーも、ワインのように多様な品種や品質に目覚めた人たちが増えている証拠だ」と主張した。

店舗ごとに似た味ではなく、豆の種類を気にするスペシャリティ(specialty)コーヒー市場が徐々に膨らんでいる。この現象は、スターバックスをはじめ、コーヒーフランチャイズの本拠地である米国でも、すでに進んでいる。いわば、第3のコーヒーの波(The third wave of coffee)」だ。

「第1の波」が、インスタントコーヒーだったなら、「第2の波」は、スターバックスをはじめ、大手コーヒー専門店のブームが主導した。しかし、ここ数年で小規模な高級コーヒー専門店「スタンプタウン」や「インテリゲンチア」などが、スターバックスを脅かしている。米国でスタンプタウンは、「第2のスターバックス」と呼ばれるほどだ。一部では、農場主と消費者との取引過程をガラス張りに公開する「第4の波」キャンペーンが始まっている。

最近、カフェベネやトムアンドトムズなどの主要コーヒーフランチャイズの業績が落ち、韓国国内コーヒー市場に危機論が持ち上がっている。街中の中心地を占領したコーヒーフランチャイズ店舗の一部は、売りに出されている。しかし、これはコーヒーフランチャイズが下り坂をたどっているだけであり、コーヒー市場全体のことではない。

業界によると、国民1人当たりのコーヒー摂取量は、年間465杯。第1の波であるインスタントコーヒーの韓国国内市場のシェアは、依然72%だ。一方、コーヒー豆市場は、10%前後に過ぎない。ご飯同様によく飲むコーヒー、ようやくコーヒーの味にこだわり始めたなんて、韓国のコーヒー市場は、キム代表の言葉のように、まだまだ遠い道のりが残っていることになる。