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[社説]米朝合意を半月で紙切れにする北朝鮮

[社説]米朝合意を半月で紙切れにする北朝鮮

Posted March. 17, 2012 08:22,   

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北朝鮮が、米国と長距離ミサイル試験発射のモラトリアム(一時停止)を合意して半月後に、長距離ロケットの打ち上げ計画を公表した。北朝鮮は16日、朝鮮中央通信を通じて朝鮮宇宙空間技術委員会の報道官の談話を報じ、「独自の力と技術で製作した実用衛星『光明星3号』を打ち上げる」とし、打ち上げの日を来月12日から16日だと予告した。金日成(キム・イルソン)主席生誕100年(4月15日)の週に、世界に対して「ミサイルショー」をするということだ。これは先月の米朝合意事項に真っ向から反する挑発行為だ。食言を繰り返す北朝鮮と、果たして対話と交渉が可能なのか疑問だ。

国際社会は、北朝鮮の2回の核実験の直後に採択した国連安全保障理事会決議1718号と1874号で、ミサイル開発計画と関連するすべての行為の中止を求めた。北朝鮮は、平和的な科学技術を云々し、人工衛星だと強弁するが、すでに射程距離が6700キロメートルの3段階ロケットの前部に弾頭を搭載すれば、米国本土にまで到達する大陸間弾道ミサイル(ICBM)になる。発射体が人工衛星かロケットかを分けることは無意味だ。

北朝鮮は、平安北道鉄山郡(ピョンアンプクト・チョルサングン)の東倉里(トンチャンリ)基地を発射台に指定したことで、00年から建設を開始した2つ目のICBM基地が完成したことを伝えた。新しいミサイル基地は、寧辺(ヨンビョン)核施設から70キロメートルしか離れていない。中国との国境地帯に位置する同基地は、弾道ミサイルの発射に最適の位置だと、情報機関は分析する。

米国の24万トンの栄養補助食品の提供の条件として、非核化の初期の措置に合意しておきながら、北朝鮮が長距離ロケットの打ち上げを決心したのは、「強盛国家への進入」と金正恩(キム・ジョンウン)体制の強化を対内外に誇示するという狙いがある。98年、金正日(キム・ジョンイル)総書記の権力継承完了の直後に長距離ロケット「光明星1号」を打ち上げたのと同じ脈絡だ。来月中旬まで約1ヵ月の時間があるため、韓国は米国をはじめ国際社会と緊密に協議して、北朝鮮の長距離ミサイル発射を阻止することに外交力を集中させなければならない。

53ヵ国の首脳と国際機関の首長が出席するソウル核安全保障サミットが9日後に迫った時点で出てきた北朝鮮の威嚇は、今回のサミットを利用して交渉力を高めようという考えもあるようだ。金正日親子の「最高尊厳」を冒涜したとして、党・軍・政府指導部が総出動して連日、韓国に軍事挑発をすると脅しをかける北朝鮮の態度も普通でない。北朝鮮が国際社会の圧力をものともせず、ミサイル挑発をすれば、耐え難い強力な制裁につながるという点を肝に銘じなければならない。