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[社説]キム・ジンスク氏はクレーンから降りて、趙会長は聴聞会に応じるべきだ

[社説]キム・ジンスク氏はクレーンから降りて、趙会長は聴聞会に応じるべきだ

Posted July. 30, 2011 03:31,   

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今日予定されている「希望バス」の3回目のイベントをめぐって、釜山(プサン)の韓進(ハンジン)重工業・影島(ヨンド)造船所付近に緊張が高まっている。民主労総(全国民主労働組合総連盟)釜山本部のキム・ジンシク指導委員が行っている同造船所クレーンの上でのろう城を支援しようと、労働界と野党関係者たちが希望バスで現場を訪問するイベントを強行する構えを示し、釜山の市民・社会団体と影島区住民たちがバスの進入を体で阻止すると公言している。

韓進重工業の労使は、先月27日、労組のスト撤回と希望退職を通じた整理解雇の実施に合意した。ところが、キム氏は200日あまりをろう城し続けている。キム氏は、労使も望んでいなければ住民たちが強く反対しているクレーンでのろう城と希望バスをめぐる対立を、何を目的に、いつまで引きずろうとしているのか。キム氏は警察の強制連行が困難なクレーンの上に登ることで、事態の拡大を図っている。

希望バスをめぐる状況は、労使のレベルを超えて、外部勢力間の力比べのような政治ゲームに変質して久しい。民主党は、希望バスのイベントをめぐって党内の意見が分かれている。孫鶴圭(ソン・ハッキュ)党代表が希望バスイベントに参加しない考えを表明すると、非主流陣営は「孫代表が野党の本領を忘れている」として、イベント参加を要求した。民主党が、民主労働党や進歩新党と行動をともにすることが野党の本領を守ることだろうか。合法的な労使間合意を無視して、自分たちの政治的要求を貫こうとするのが法律を作る国会議員であって、政権担当の経験を持つ政党の本領だというのか。住民の不便や地域経済への不安を募らせるデモのことを、「希望バス」と言えるのか。法が通用しない社会を作り、世間を騒がせることが野党の本領であるはずがない。

外国に滞在しながら事態を傍観している趙南鎬(チョ・ナムホ)韓進重工業会長に対しては、ハンナラ党も強い不満を示している。同党の李栄柱(イ・ジュヨン)政策委員会議長は昨日、キム氏がクレーンでのろう城を解除すれば、野党が要求している趙会長を出席させた国会聴聞会の開催を受け入れるという、条件付の折衝案を提示した。李議長は「趙会長が聴聞会に出席しなければ告発する」とも話した。にもかかわらず、民主党は「聴聞会は聴聞会としてやるべきで、解決策が出ればキム氏は降りてくれば良い」として否定的な反応を示した。これは、キム氏を政略の人質、野党の闘争の道具にしようとする態度だ。野党3党が本気で人権を尊重するのなら、200日以上もクレーンの上で粘っているキム氏に、降りて来るよう勧告して、キム氏の健康状態を案じるべきだ。

ハンナラ党は政権与党として、これまでの消極的な態度を捨て、積極的に事態解決に向けた努力を傾けるべきだ。民主党は、キム氏のろう城を煽るような振る舞いを自粛するべきだ。キム氏は、高所ろう城を止めるべきだ。40日あまりを海外に滞在している趙会長は早急に帰国して国会聴聞会に出席し、事態の解決に向けて努力する姿勢を見せるべきだ。