三星(サムスン)電子・フランス法人で働いているバーバラ・アスマンさんは昨年、フランス工科大学学生らのアプリケーション(アプリ)開発の支援のため、多忙な時間を送った。グーグルのアンドロイドやアップルのiOSと競争するため、三星電子が自主的に開発した運営体制(OS)「バダ(海)」コンテンツを増やすためだった。アスマン氏は、「『シェぺプレ』という学生らの会は、3ヵ月間、70件のアプリを開発し、ダウンロード回数だけでも73万件を記録するなど、専門開発者を上回った」と言い、「学生らの情熱に驚いた」と話した。
17日(現地時間)、フランス・パリの富裕層が住む16地区に設けられている家電売り場「ダルティ」。ここで会った携帯電話の担当職員、ヌノト・アメールさんは、「最近はウェイブ723モデルの人気が高い。三星は触り心地のよいことで有名だ」と話した。ウェイブ723とは、運営体制「バダ」を基盤としている普及型スマートフォン。
フランスは、世界で三星電子のバダフォンが最もよく売れているところの一つだ。昨年6月、バダが搭載された「ウェイブ」が初めて発売された後、今年1月まで、約100万台が売れた。ギャラクシーSはプレミアム市場を、バダフォンは普及型市場を総なめし、昨年、三星電子の携帯市場での市場シェアは39.3%と、圧倒的なトップの座を守っている。
故郷の韓国ですら定着していない「バダ」が、口うるさいフランス市場で成功している秘訣は果たしてなんだろうか。三星電子のフランス法人に勤務している金デウォン部長は、「現地化」と答えた。氏は、「フランス人の好みに適したアプリを開発しようと、コンテンツチームを補強し、地元の開発メーカー各社を説得した」と言い、「フランス映画やワイン情報、主要街角の散歩情報などが代表的だ。マーケティングもコンテンツに焦点を合わせている」と話した。現在、フランスで作られたバダのアプリだけでも3700件ほどだ。雑誌が好きなフランス人の好みを考慮し、いち早くファッション雑誌「エル」などを、ギャラクシータブでも見られるようにした。フランスの大手ビデオ流通店と提携し、ギャラクシータブで、最新映画を楽しむこともできる。
現地化は三星フランス法人の一貫した戦略だ。携帯電話や冷蔵庫、テレビなど、大半の主要品目で1位につかせた秘訣だ。フランス法人長から最近、三星電子の欧州総括に席を変えた金錫苾(キム・ソクピル)専務は、「フランスと言えば料理、という気がして、すばらしいしシェフを選抜するイベントを後援したことで、最高のシェフらと縁ができ、大統領宮に招かれたこともある」と言い、「ニコラ・サルコジ大統領が、『三星がナンバーワン』と親指を立てた」というエピソードを紹介した。
三星は、フランスで料理だけでなく、ファッションや美術館とも後援や提携を広めている。金専務は、「フランスだけでなく、欧州市場で現地化戦略を推進し、13年は主力製品13種全てが、欧州でトップにつくだろう」と話した。
kimhs@donga.com






