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[オピニオン]女性大統領ドラマ

Posted October. 19, 2010 08:06,   

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ドラマは、現実のニーズを反映するのか。女性大統領のいない米国でも、女性大統領を題材にしたドラマがかなり多く作られた。最も有名な作品は、韓国の地上波テレビでも、放映されたABC放送の「コマンダー・イン・チーフ」。ジーナ・デイヴィスが副大統領だったが、大統領の急な死亡により、大統領となった米国最初の女性大統領の役に扮した。05年の初放映の時、ヒラリー・クリントン当時上院議員を念頭に置いて作られたという陰謀論がもっともらしく広がった。

◆対テロ要員の24時間を24のエピソードで見せるドラマ「24」にも、女性大統領が登場する。「24」は、01年放映されたシーズン1で、黒人大統領が登場し、バラク・オバマ大統領の当選を予見したのではないかと言われた。09年放映されたシーズン7で、チェリー・ジョーンズがテロの脅威に直面した米国の運命を前に、苦悩する女性大統領として登場した。韓国で「ソクホピル(主人公のマイケル・スコフィールドの名前を速く読めばソクホピルになることから)・シンドローム」を起こした「プリズン・ブレイク」シーズン2に登場した女性大統領は、権力のためなら、何でもやる冷酷なキャラクターとして描かれた。

◆韓国最初の女性大統領を描いたSBSドラマの「デムル」が人気を集めている中、政界に微妙な波紋が広がっている。田炳憲(チョン・ビョンホン)民主党政策委議長は、7日の党会議で、「デムル」のソ・ヘリム大統領を弾劾する劇中のミンウ党の名称が遺憾だと発言した。民主党とヨルリン・ウリ党の名前を合わせたようだという意味だ。あいにくにも、最近朴槿恵(パク・グンヘ)元ハンナラ党代表の支持率が上がり、「デムル」の効果ではないかという解釈も出ている。ハンナラ党の親李系(李明博大統領寄り)の居心地もあまり良くないようだ。デムルが、女性大統領への拒否感を無くし、朴元代表に有利に働くという解釈もある。

◆世界各国の首脳の中で、女性大統領もしくは首相は、現在16人で、歴史上最も多い。女性の政治参加が拡大し、その数はさらに増える見通しだ。ブラジルでも、近日ディルマ・ルセフ候補が決選投票で当選すると、女性大統領に仲間入りする。ドラマが現実政治に与える影響がないとは言い切れないが、過度に敏感に反応することもない。韓国でも、女性大統領が登場する時期になったら、出るだろう。その対象が朴元代表かも知れないし、そうでないかも知れない。ドラマは、ただドラマに過ぎない。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com