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[オピニオン]霊岩F1の疾走

Posted October. 13, 2010 08:04,   

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バスケットボールにマイケル・ジョーダン、ゴルフにタイガー・ウッズがいるとしたら、カーレーシングにも「皇帝」がいる。7回ワールドチャンピオンと91回グランプリ優勝に輝くミハエル・シューマッハだ。惜しくも06年引退したが、全盛期は1年に所得が1億ドルに達するスポーツ財閥だった。カーレーシングは韓国人にとっては馴染み薄いが、先進国では多くのファンを動かす人気スポーツだ。「デイズ・オブ・サンダー」「ファスト・アンド・フュリオス」など、カーレーシングを素材にしたハリウッド映画もある。

◆世界最高の自動車競走大会のフォーミュラ1(F1)グランプリは、ワールドカップ(W杯)、五輪と共に世界3大スポーツイベントだ。11チーム、22人のドライバーが毎年17〜18ヵ国を巡回しながらレースを展開するが、ドライバーと車両製作者の2部門のタイトルをめぐり、年間の成績を合算し、シーズンチャンピオンを決める。F1グランプリは、184ヵ国で年平均162時間放送され、視聴者は6億人に達する。世界10大自動車生産国の中でF1を開催していない国は唯一、韓国だけだ。米国の自動車競走場は328ヵ所、日本も21ヵ所もある。

◆カーレーシングの速度は我々の想像を絶する。これまで測定されたF1競争車の最高速度は時速355キロだが、ドライバーが感じる体感速度は700〜800キロに達する。迫力溢れる競走も見所だが、F1は自動車技術の競演場だ。自動車メーカーはF1舞台で先端技術を育て、これを発展させて量産車製作に適用する。F1に登場する競争車はメーカーが先端素材を活用し、手作業で作るため、車両価格だけでも100億ウォンを越える。

◆F1の不毛の地に全羅南道(チョルラナムド)が挑戦状を突きつけ、とうとう22〜24日大会が開かれる。国際自動車連盟(FIA)が全羅南道霊岩(ヨンアム)のF1競走場を最終承認した。競技場の建設が遅れ、コリア・グランプリが霧散し、すぐブラジルへ飛び越えるという海外の一部マスコミの展望は外れた。年間数時間しか使われない競技場の建設に3400億ウォン(国庫1760億ウォン)という巨額を投入したとか、国内モータースポーツの需要が貧弱であるため外華内貧だ、という批判がなくはない。韓国には国際競技を国力向上に活用した経験がある。霊岩F1の成功的疾走を期待する。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com