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天安艦事件「400ページ分量報告書」の実体は?

天安艦事件「400ページ分量報告書」の実体は?

Posted June. 12, 2010 08:27,   

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「政府はヒラリー・クリントン米国務長官には、(天安艦沈没事件の原因を巡る)400ページ分量の報告書を提供し、民主党には、(5月20日の軍民合同調査団の調査結果)発表の1時間前に、わずか7ページ分の報道資料のみ提供した。それなのに、国民や野党に向け、合同調査団の発表を頭から信じるよう要求している」。

民主党が、6.2統一地方選挙の期間中、合同調査団の発表は信頼できないことの根拠として、絶えず提起してきた主張だ。民主党の朴智元(バク・ジウォン)院内代表は10日、国会演説でもこのような主張を繰り返し、政府を批判した。

民主党がそのような主張を繰り返す根拠は、先月26日のクリントン長官の発言だ。クリントン長官は、韓米外交長官会談後の記者会見で、「(天安艦事件を巡る)報告書は、400ページ分量の物であり、非常に徹底的かつ専門的な報告書だった。我々は中国に対し、その報告書を検討するよう促した。韓国側も、同様の提案を中国側にしたと聞いている」と述べた。

果たして、その400ページ分量の報告書とはどのようなものであり、なぜ政府は、野党には渡さなかったのだろうか。

東亜(トンア)日報からの確認要請に対し、国防部と外交通商部は11日、「我が政府は400ページ分量の報告書を作ったことがないことが、調査の結果分かった」と明らかにした。

軍関係者は、「軍内部で確認した結果、400ページ分量の報告書をまとめたという話は聞いたことがない」とし、クリントン長官が目を通したという報告書は、韓国政府のものでなく、米軍当局から受け取った物と見られる。軍当局によると、米海軍は、合同調査団に参加し、韓国と全ての資料を共有し、その結果を本国に数度に渡って報告した。軍関係者は、「米国防部は把握した調査結果を集大成し、国務部に提供したはずであり、クリントン長官は同報告書を読んだ後、触れただろう」と話した。

軍関係者はまた、「野党議員らの要求には充実に答弁資料を提出してきており、秘密事項は対面報告で説明した」と言い、「軍事衛星による情報などを除けば、韓国野党が知らない内容はないだろうと信じている」と語った。

しかし、クリントン長官の発言後、野党が引き続きこの問題を提起してきたのに、11日、東亜日報が確認要請をするまで、軍や外交部の誰をも、「400ページ分量の報告書」の実態把握の努力を行わなかったことは、政府の安易な態度を示すものと受け止められる。そのような報告書が存在しなければ、いち早くそのような内容を野党に対し説明し、誤解を解くべきだったのに、事実上、他人事でもあるかのように、議論をそのまま放置してきたからだ。



srkim@donga.com