対戦スケジュールを手にしたら、苦難の連続だった。強豪らが立ち並んでいる組だった。「ただ、最初の戦いだけでも勝ちたかったですね。期待が大きければ、失望も大きいでしょう」。
２回戦進出が目標だったユ・ソンヨン（２４）が、強豪らを相次いで破り、トップに立った。２４日、米ニュージャージー州・グランドストーンのハミルトンファームＧＣで閉幕した米女子プロゴルフ（ＬＰＧＡ）ツアー・サイベース・マッチプレーチャンピオンシップ。
世界ランキング４０位のユ・ソンヨンは準決勝で、世界トップのシン・ジエを２ホール差で引き離し、決勝戦で世界１０位のアンジェラ・スタンフォード（米）を３ホールまで破った。６試合の間、世界１２位以内の強者５人を破ったユ・ソンヨンは０６年、ＬＰＧＡツアー・デビュー後、４年目で初優勝を収めた。異変の大きいマッチプレーで女王になった彼女はメディアから、「ジャイアントキラー」という賛辞を受けた。「マッチプレーなので、普段より攻撃的に打ったのが功を奏した」というのがユ選手の言葉。
１６番ホール（パー３）バーディーで２ホール差まで引き離したユ・ソンヨンは、１７番ホール（パー４）で、２打目のショットを１メートル地点に寄せ付けた。スタンフォードは、このホールのグリーンの外で試みたバーディーパットを外すと、自分のボールを拾い上げ、敗北を認めた。ユ・ソンヨンは昨年、アーカンソーチャンピオンシップの延長戦で対戦し、敗北したシン・ジエとスタンフォードを破り、雪辱に成功した。
ユ・ソンヨンは０１年、韓国女子アマチュア選手権で優勝した代表常備軍出身の期待選手。国内プロを経ず、０５年２月、米２部ツアーへと参戦した。オーランドの隣人や先輩・後輩である朴セリや李ジョンヨン、李ミナ、李ジヨンなどと共に、「ゴルフマニアグループ（ＧＭＧ）」を結成し、一緒に練習しながら腕を磨いた。今年からはメインスポンサーがつかず、ロゴ無しの帽子をかぶり、出場するユ・ソンヨンは、メジャー大会を凌ぐ３７万５０００ドル（約４億５０００万ウォン）の賞金を手にし、一層余裕を持ってツアーに専念できるようになった。賞金は４位、世界ランキングは２０位へと跳躍。
英語教師として働いた姉のジャヨンさん（２８）とツアーを同行しているユ・ソンヨンは、「１ヵ月前に、姉が韓国で交通事故に遭い、驚いた。幸い大きな怪我はせず、自分の優勝シーンを見守ってくれ、大変ありがたかった」と話した。韓国の両親は、その直前に引っ越したため、テレビやインターネットでも優勝シーンを見ることができず、家族では唯一、姉と喜びを分かち合いながら涙を流した。一方、シン・ジエは、ヤン・ヒヨンとの３、４位決定戦で、３ホール差で勝った。
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