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[オピニオン]安保無能論

Posted May. 22, 2010 08:07,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領は今年1月、英国BBCとのインタビューで、「金正日(キム・ジョンイル)総書記に会う準備が常にできている。断定することはできないが、年内に会えるだろう」と話した。昨年8月、金大中元大統領の葬儀の際、北朝鮮弔問団として訪韓した金基南(キム・ギナム)労働党秘書と金養建(キム・ヤンゴン)統一戦線部長は、李大統領領に会って、「大統領閣下」と呼び、頭を下げて礼を尽くした。政府内では、「経済が苦しい北朝鮮は首脳会談を望んでいる。北朝鮮は、戦争を遂行する能力すらない」という声が出た。

◆李大統領は、金基南党秘書、金養建統一戦線部長と会った後、「金正日総書記は敵ではなく友人だ」と言ったことがあると、グレッグ元駐韓国大使が話した。李大統領領が、天安(チョンアン)艦調査結果の発表直後、「完璧に北朝鮮の武力奇襲にあった」と指摘した対象には、大統領自身も当然含まれると見なければならない。政府内の「安保への緩み」が、深刻な水準であったことが、天安艦事態で明るみになった。

◆民主党の朴智元(パク・チウォン)院内代表は20日、「多くの犠牲を出したにもかかわらず、約60日間、原因も分からなかった」として、軍統帥権者である大統領の国民への謝罪と国防長官の解任を求めた。朴代表は、天安艦沈没直後に「北朝鮮のはずがない」と主張していた。そして、「なぜ、よりにもよって(証拠物に)『1番』が鮮明に現れるのか」と問題視した。北朝鮮がなぜそのような失敗をしたのかは、あちらに尋ねることだ。金大中(キム・デジュン)政府が太陽政策を金科玉条に掲げた交戦規則で手足が縛られ、02年に海軍将兵6人が北朝鮮の奇襲攻撃の犠牲となった。多くの退役将軍は、金大中、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府の10年間こそ、「安保無能」を越えて「安保破壊」の歳月だったと証言する。

◆調査発表前に「魚雷説などは憶測であり小説だ」と言った柳時敏(ユ・シミン)国民参加党京畿道(キョンギド)知事候補は20日、軍刑法の本を手に取って見せ、「敗戦の責任者を処罰しなければならない」とトーンを上げた。「北朝鮮魚雷が攻撃したということが、小説であることを望んだ」と言ったなら、正直だっただろう。いくら選挙の勝利に焦っていても、「金大中政府は、延坪(ヨンピョン)海戦で勝利し、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府は戦わずに勝った」という強弁は、小説のレベルにも及ばない。安保を内側から破壊し、盲目的に北朝鮮の肩を持つ習性を捨てられない勢力は、いったい韓国と北朝鮮のどちらに巣を作って生きる鳥なのか聞きたい。

朴成遠(パク・ソンウォン)論説委員swpark@donga.com