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[社説]「天安艦の国際協力」の前に独自の北朝鮮制裁を

[社説]「天安艦の国際協力」の前に独自の北朝鮮制裁を

Posted May. 10, 2010 08:03,   

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政府が、海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没の報復として北朝鮮特権層の金庫を満たす南北経済交流の中止を検討中だ。正しい判断であり、必要な対応である。哨戒艦が2つに切断され、46人の将兵が犠牲になっても、国際社会の報復だけを期待するなら、主権国家として存在する資格はない。

金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代は、北朝鮮が挑発をしても、レバレッジがないという理由で後退した。北朝鮮の挑発までかばうような対応が続き、結局、天安艦事態を招いたのだ。北朝鮮政権に直撃弾を与えるカードは多い。北朝鮮が何のカネで核実験をし、テポドンを発射するのか。16年前に死去した金日成(キム・イルソン)主席の誕生日を祝うために超豪華版の花火を打ち上げるのにも、カネを湯水のように使った。金正日(キム・ジョンイル)集団は、体制維持と韓国への挑発のための秘密資金を別に持っている。その資金源を遮断することは、効果の高い北朝鮮制裁の手段だ。

北朝鮮の砂の搬入は、北朝鮮軍部に現金を与える代表的な利敵事業だ。06年の国政監査で、ハンナラ党の崔鍫煥(チェ・ギョンファン)議員(現知識経済部長官)が、「04年から北朝鮮に支給した砂の代金4200万ドル全額が、北朝鮮人民武力部に入った」と暴露したが、盧武鉉政府は砂の搬入を中止しなかった。李明博(イ・ミョンバク)政府は昨年4月、北朝鮮のテポドン発射後、搬入を中止し、投資金回収の名目で、今年2月に部分的に再開を許可した。搬入の基準を強化したが、依然として北朝鮮軍部に直行する現金の流れを遮断していない。天安艦の有力な容疑者に大金を与える砂の搬入は、ただちに中止しなければならない。

中国の主要都市にある約70の北朝鮮の居酒屋や飲食店も、北朝鮮の特権層の外貨稼ぎの窓口だ。金正日総書記の親戚をはじめとする高位層に関係のある人々が、ここでカネを稼ぐ。客の80〜90%が韓国の観光客や海外同胞だ。何の考えもなく行って、遊んで金を使えば、それだけ北朝鮮の政権勢力の好戦的な行動を助けることになる。韓国が海外の北朝鮮の飲食店に行かないだけでも、金正日総書記を支える特権層にダメージを与えることができる。

2400万の北朝鮮住民の苦しみを和らげるのに役に立たず、金正日政権と特権層にだけ甘い汁を吸わせる南北経済交流と協力は、全面見直しが当然だ。北朝鮮が絶えず韓国を困らせる現場である開城(ケソン)工業団地も、方向の再設定が必要だ。盧武鉉政府は04年、「韓国と北朝鮮は、南北経済交流と協力が国と国との間でなく民族内部の事業だ」として、南北海運合意書に署名したが、今回、これ見よがしに裏切られた。北朝鮮船舶の済州(チェジュ)海峡の通過も、当然見直しの対象だ。北朝鮮の挑発を糾弾し、挑発資金を与える愚かなことをここで終わらせなければならない。