Go to contents

GS建設、精油プラントで中東特需の再来をもくろむ

GS建設、精油プラントで中東特需の再来をもくろむ

Posted March. 23, 2010 02:58,   

한국어

15日午後2時ごろ、アラブ首長国連邦のドバイから約200キロ離れたオマーン・ソハール工業団地。団地の入り口から、高さ100メートルあまりの複数の煙突から火花が噴出し、ガスが燃え、ここが石油化学団地であることが一目で実感できた。左側には、最大高さが100メートルに上る10あまりの鉄の塔がそびえ立っていた。これらの鉄の塔は、石油から抽出されたさまざまな成分を、触媒反応で分離する役割を果たす。

GS建設が建設したアロマティックス・プラント工場。この工場は、原油成分の一つであるナフサからベンゼンとパラキシレンを抽出する。ベンゼンとパラキシレンは、家電製品や自動車の内外装材、ナイロン繊維などの原料で、この工場での生産量は年間102万トンに上る。

昨年のグローバル経済危機でも、韓国建設会社各社は計478億ドルの海外工事を受注し、史上最高規模の業績を達成した。その中でも、GS建設は、中東プラント市場を積極的に攻略し、67億5000万ドルの受注額を達成した。GS建設による中東での大型工事が集中しているアラブ首長国連邦やオマーンの現場を訪ねてみた。

●地元政府との信頼構築で受注成功

アロマティックス・プラント工場は、5200人あまりの労働者が投入され、昨年11月に完成された。この現場の特長は、機材購入や工事の半分以上が国内協力会社で行ったことである。GS建設・アラブ首長国連邦支社の昇泰奉(スン・テボン)常務は、「計20の協力会社のうち、韓国企業が13社で、これらの会社が工事の57%を担当しており、その分だけ国内経済にも貢献したことになる」と話した。

オマーン政府が建設しているソハール工業団地には、110億ドルが投入され、精油工場や超大型淡水施設、発電所や肥料工場などが建設される予定だ。海外建設協会によると、オマーンに進出した国内企業各社はこれまで、計41億ドル分の工事を受注し、その56%である23億ドルをGS建設が受注した。

GS建設がオマーンに初めて進出したのは04年。他の国内建設会社各社は、かつての失敗を経験し、海外プラントへの進出に積極的ではなかった時期だった。しかし、GS建設は同年、1億8000万ドル規模のポリプロピレン・プラント工場を皮切りに、オマーン政府と信頼関係を築き、これまで追加で3つのプラントをさらに受注した。アロマティックス・プロジェクトの現地発注機関であるAOLのヤコブ・ビラル社長は、「これまで多くのアジア建設会社と仕事をしてきたが、その中でもGS建設は、該当プロジェクトを非常にすばらしく遂行してきた」とし、「韓国建設会社各社は、こちらの市場をほぼ独占しており、すでに高い評価を受けている」と話した。

●中東建設市場、今年だけで5500億ドル

17日午前11時ごろ、アラブ首長国連邦のアブダビから西側に250キロ離れたルワイス石油化学産業団地の入り口。機関銃を手にした警備員が、出入りする人々に対し、検問を行っていた。

ここは、カメラの持込禁止など、セキュリティが大変厳しい。最近、国内協力会社の社長がうっかり、カメラ付き携帯電話を持ち込み、ブラックリストに載り、追放されたこともある。シム・へジン・GS建設ルワイス現場管理部長は、「この団地は、国の中核産業として指定されるほど重要な施設で、セキュリティが厳しい。この現場で主要施設を建設していること自体が、GS建設の存在感を示している」と語った。

団地内では、35度以上の暑い日差しが照り続けている複雑な複数の精油施設間に、安全帽などをつけたパキスタンやバングラデッシュの労働者らが作業を行っていた。

GS建設はここで、08年から、グリーンディーゼルの生産プロジェクトを実施しており、現在、63%の工事が終わっている。グリーンディーゼルとは、自動車公害の主犯である硫黄成分が10ppm以下のエコディーゼル。同プロジェクトを担当している安國基(アン・グッキ)常務は、「12年から欧州連合(EU)は、輸入ディーゼルの成分を規制するなど、高級軽油の需要が増えると予想され、それに備え生産施設を作っているのだ」と説明した。

韓国の建設会社は昨年、アブダビだけでも100億ドルの受注額を達成しており、この半分近い45億ドルをGS建設が受注した。特に、ここルワイス産業団地では、GS建設など4つの韓国企業が、精油工場の拡大工事のほとんどを受注した。プラント企画担当の朴サンミョン常務は、「韓国企業は、精油や石油化学部門の建設経験が豊富である上、割合安価で品質の高い工事を行っており、競争力がある」と話した。

中東地域・湾岸協力会議(GCC)所属の6カ国の建設市場は、今年だけでも5522億ドル規模に上る見込みだ。専門家らは、金融危機後、建設景気の低迷を受け工事費は大幅に減少している上、国際原油価格は1バレル=70ドルレベルで高止まりしており、中東主要国の複数の発注先は、精油プラントの新設や増設を急いでいると分析した。各産油国は単に石油を販売するより、付加価値の高い精油製品を生産する方式に転じたためだ。

海外建設協会の金テヨブ情報企画チーム長は、「中東地域が、昨年の海外建設受注額の73%を占めるなど、00年代前半から、韓国各建設会社の主要市場となっている」と言い、「建設会社は、受注の急増を受け、工事費の調達に困難を覚えているだけに、政府による金融支援が必要だ」と話した。



constant25@donga.com