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ソウル地裁が「PD手帳」に無罪判決 検察は遺憾表明

ソウル地裁が「PD手帳」に無罪判決 検察は遺憾表明

Posted January. 21, 2010 08:29,   

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08年4月、米国産輸入牛肉の狂牛病(BSE=牛海綿状脳症)の危険性を誇張・歪曲した容疑(名誉毀損など)で、在宅起訴されたMBCテレビ「PD手帳」の制作側5人に対し、ソウル中央地裁は20日、「虚偽報道と見ることはできない」とし、無罪を言い渡すと、金鑭圭(キム・ジュンギュ)検察総長が遺憾を表明した。検察の総師が、特定事件の判決に対し、公式に反応を示したのは、非常に異例のこと。最近、裁判所が、民主労働党の姜基甲(カン・ギガプ)代表への無罪判決や、ソウルの龍山(ヨンサン)事件の捜査記録を公開した裁判所と検察の対立は、より一層増幅する様相だ。

金総長は同日、判決後、最高検察庁幹部らと会議を開き、対策を話し合った後、徹底して対応するよう指示した。金総長は会議で、「司法の判断を不安に思う国民が多いだろう。国を揺るがした大事態の契機になった重要事件に対し、納得できない判決が下され、遺憾に思う」と話したと、趙垠奭(チョ・ウンソク)最高検察庁報道官が伝えた。検察は、「常識的に到底、納得できない判決だ」とし、控訴する方針を明らかにした。

また、今回の判決は、昨年6月にソウル高裁民事13部(呂相薫部長判事)が、農林水産食品部(農食品部)がMBCへの訂正報道請求事件で、「PD手帳の放送内容の多くの部分が、虚偽報道であるため、訂正または反論報道をせよ」という判決とは異なるものであり、論議が起きている。

ソウル中央地裁刑事13単独の文盛冠(ムン・ソングァン)判事は20日、米国産輸入牛肉の狂牛病の危険性を誇張・歪曲した虚偽報道で、鄭雲天(チョン・ウンチョン)元農食品部長官と閔東石(ミン・ドンソク)元農食品部政策官の名誉毀損容疑で起訴された趙能熙(チョ・ヌンヒ)プロデューサー(49)らPD手帳の制作側5人に対し、無罪を言い渡した。裁判所は、制作側が虚偽の事実を流布し、米国産牛肉輸入販売業者の業務を妨害したという容疑に対しても、「報道内容が虚偽ではなく、故意に販売業者の業務を妨害したと見ることはできない」と述べた。

文判事は、「PD手帳の報道は、科学的な研究結果や国内外の専門家の意見など、それなりに根拠があり、狂牛病の危険性に対する米国産輸入牛肉の安全性と政府の交渉過程の問題点を批判したもので、鄭元長官らの名誉を毀損したと見るのは難しい」とした。

また、「検察が虚偽報道だとして起訴した報道内容は、一部誇張された部分があるとしても、重要な部分で客観的な事実に反していないため、虚偽事実と見ることは難しい」と付け加えた。文判事は、アレッサ・ビンソンさんが、人間狂牛病で亡くなった可能性についての報道の中で、一部の字幕が歪曲され、「韓国人が人間狂牛病にかかる確率が約94%」という内容などは事実と異なるが、全体の脈絡は客観的な事実に反していないと説明した。

MBCプロデューサー協会などは、判決に対し、「一方的に独走する現政権を審判し、民主主義と言論の公的責任を守ろうとする当然の決定だ」とコメントした。



myzodan@donga.com baltika7@donga.com