Go to contents

アフガン、「狂乱の10日間」予告

Posted October. 29, 2009 08:54,   

한국어

28日、アフガニスタンのタリバンによる国連を狙ったテロ攻撃を受け、アフガン情勢が悪化している。まず、来月7日の予定となっている大統領選挙の決選投票が予定通り実施できるかどうか、不透明な情勢になっている。さらに、今回の事件は、アフガン駐留の米軍死亡者が急増している中で発生したこともあり、米政府がアフガンへ追加派兵問題を決定する上でも、影響を与えそうだ。

▲「テロ犯はパキスタンから来た学生ら」〓同日午前5時半頃、警察官姿のタリバン隊員3人が、首都カブールにあるゲストハウスを訪れた。彼らは自爆テロ用胴衣とAK−47の自動小銃、手榴弾で武装していた。国籍は確認されなかったが、ある保安軍の大尉は、AFP通信に対し、「テロ犯らは皆、自爆テロの訓練を受けるため、パキスタンからやってきた学生らだった」と語った。テロ犯や警察が交戦中、ゲストハウスでは炎や煙が立ち上り、職員らが叫びながら飛び出す姿が目撃されたと、BBCは伝えた。建物の内部に入った一人の住民は、「テロ犯が爆弾を爆破させたのは間違いない。ビル内には人々の肉の塊がいたるところに飛び散っており、残酷だった」と伝えた。

外国人らが主に滞在するカブールのセレナホテルも、ロケットによる攻撃を受けた。大統領執務室の外郭にもロケットが打ち込まれるなど、カブールでは一日中、大小のテロ攻撃が相次ぎ、激しい混乱を招いた。警察は、カブールの主要な通りに警戒態勢を敷いた。

▲決選投票白紙化の狙い〓大統領選挙の決選投票を10日後に控え、タリバンが国連を狙ったテロを行うのは、選挙管理業務の麻痺や、住民らの不安を増幅し、住民が投票所に行けなくなり、投票を白紙化させるためだと、ロイター通信は指摘した。現在、カブールには約2000人の国連職員が居住しており、大半が選挙管理を手伝っている。

現政府の正統性を認めないタリバンは、大統領選挙実施そのものに反対してきた。タリバンは25日発表した声明で、決選投票と関連した業務を行ったり、投票に参加したりする人々を対象に攻撃を行うと警告した。8月20日の大統領選挙の1回目の投票実施前も、タリバンは選挙を妨害するため、いたるところでテロ攻撃を行い、数十人を死亡させた。

こうした中、候補同士の心理戦も加熱している。1回目の投票で2位につけたアブドラ・アブドラ候補は26日、不正選挙の再発を防ぐべきだと主張し、選挙管理委員長の交代を要求したが、カルザイ大統領はこれを即刻拒否した。一部からは最悪の場合、アブドラ候補が決選投票を拒むこともありうるという見方が出ている。AFP通信は28日、「決選投票の実施決定後も、アブドラ候補は全く選挙運動を行っていない」と疑問を表した。

▲深まりつつある米国の悩み〓アフガンへの追加派兵問題を巡り、苦心しているバラク・オバマ米大統領の悩みはさらに深まっている。これに先立ち25日、アフガン駐在米軍ヘリ同士の衝突により、米軍11人が死亡し、26日はタリバンの攻撃を受け、米軍8人が死亡するなど、10月のアフガンにおける米軍死亡者数は27日現在、53人と月間基準では最高を記録した。こうした中、国連宿舎への攻撃により、アフガンにおける混乱はさらに増大し、米国では「果たしてアフガンで犠牲を払うほどの価値があるのか」を巡る議論が激しくなるだろうと、AP通信は見込んでいる。



will71@donga.com