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[社説]バーナンキ氏の警告を肝に銘じ、経済構造の強化を図るべきだ

[社説]バーナンキ氏の警告を肝に銘じ、経済構造の強化を図るべきだ

Posted October. 21, 2009 08:52,   

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ベン・バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、「アジア諸国は、国際貿易不均衡を解消するため、内需刺激に努力すべきだ」と語った。バーナンキ氏は、「韓国のウォンは、昨年初頭から今年3月にかけて、40%のウォン安ドル高が進んだ後、今は部分的に回復された」と触れた。米当局は、中国の人民元のみならず、韓国ウォンに対しても切り上げのプレッシャーを強める可能性が伺える。

ウォンが切り上げられれば、輸出企業の採算性は悪化する。対ドルウォン相場は3月末、1ドル=1400ウォンから昨日は1ドル=1165.90ウォンまで上昇し、20%程度のウォン高ドル安が進んだ。米国の立場から見れば、物足りないかもしれないが、韓国内の輸出業界では採算を合わせるのも容易ではない。大韓商工会議所の調査でも、輸出企業4社中1社は、ウォン高ドル安により輸出において利益を出せずにいると回答した。技術競争力を備えている大手企業とは異なり、中小輸出企業は、「為替相場との戦い」に追われる見込みだ。ただ、輸出においては円に対するウォン相場がさらに大きな影響を及ぼしており、円高が続くことになれば、衝撃を和らげることができる。

韓国経済の輸出への依存度は過度に高いという指摘が、いたるところから出ている。先月、国際通貨基金(IMF)は、韓国からの輸出の多い米国やヨーロッパの経済回復が遅れ、韓国経済にとっては危険要因となっていると見込んだ。輸出主導型の経済回復は底力が弱い。世界主要国が財政に頼った景気回復にピリオドを打ち、出口戦略を使う場合、韓国は輸出需要が減少し、景気回復のテンポも下がることになるだろう。外部からの衝撃により、危機を経験するたびに、「規模に見合うよう、内需を拡大すべきだ」という言葉が出ているが、経済の体質は依然変わっていない。

国際原油価格はウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)基準で、この8日間で14%も値上がりし、1バレル=80ドルに迫っている。ウォン高や原油高、金利高の「3高」になれば、輸出はもとより、経済全般に及ぼす衝撃は少なくないだろう。このような状況の下、経済回復の勢いがそがれる「ダブルディップ」に見舞われかねないという警告も出ている。東亜(トンア)日報が55の主要大手企業に対してアンケートを行ったところ、59%が来年以降のダブルディップの可能性を見込んだ。先月、全国経済人連合会の調査では、経済研究所の専門家の3分の2が、ダブルディップの予測に同調している。

とはいえ韓国経済が暗い予測で覆われているわけではない。政府による規制緩和や業界における競争により、サービス産業の規模は拡大し、雇用も増えている上、医療観光のような海外需要も国内に殺到しているというニュースもある。成長戦略を見直し、低迷しているサービス産業を育成し、内需が再生される経済構造の再編作業を急ぐべきだ。