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[社説]韓国企業が力を出し合うと、世界市場をさらに広げられる

[社説]韓国企業が力を出し合うと、世界市場をさらに広げられる

Posted October. 19, 2009 08:14,   

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米国デジタル放送委員会が先週、三星(サムスン)電子とLG電子が共同開発したモバイル・デジタルテレビ技術を米国標準に採択した。これから韓国のデジタル・メディア放送(DMB)のように、北米地域で携帯電話、ノート型パソコン、ナビゲーション、MP3プレーヤーなどを通じ、モバイルデジタルテレビを視聴する場合、三星とLGの技術が入った製品を使わなければならない。世界的な経済危機の中で、国内企業が力を合わせてグローバル市場を広げた快挙と言える。

この技術は、都心・山岳・地下など、多様な環境の中で時速290キロで移動しても画面が途切れることなく、テレビを視聴できる先端技術だ。当初、三星とLGは米国のモバイルデジタルテレビ技術の標準に選ばれるため、競争を繰り広げていたが、両社の技術の長所を合わせると、技術標準を獲得できると確信し、共同開発の方向へ戦略を変えて成功を収めた。三星とLGは、世界デジタル市場で1、2位を争うライバル企業だ。お互いに排他的な関係になりやすい両社が積極的な技術協力を通じて、デジタルテレビに続いてモバイルデジタルテレビ市場でも主導的な位置を先取りしたのは高く評価するに値する。

来年から米国で販売される全てのモバイルデジタルテレビ機器は必ず三星とLGの受信チップを搭載するか、両社の技術をお金を払って借りてきて作った受信チップを取り付けなければならない。三星とLGがこの技術で毎年手に入れる技術使用料(ロイヤルティ)だけでも1億ドルが越えるものと予想される。先進国のグローバル企業に比べて技術力や資本力で遅れを取るわが企業が骨身を削る努力で劣勢を克服し、先進国市場を開拓した成功的な例だ。

テレビ分野だけでなくほかの商品と産業分野でもわが企業が力を合わせて努力すると、いくらでも三星とLGに劣らない成果を挙げられる。例えば、来年から本格普及を控え、市場の先取りを狙って企業間競争が激しい電気自動車と電気車充電インフラ分野でも相互協力を通じた標準化が急がれる。

韓国は競争力より天然資源・国土・人口の面で著しく劣っている。技術の輸出額が輸入額の半分にも及ばないほど技術競争力も低い。企業が技術開発と海外市場の開拓を通じて絶えず革新し続けない限り、このような限界を克服することは難しい。人が開発できない源泉技術をどれほど確保するかに国運がかかっているわけだ。企業が一時的な資金難や敵対的合併買収の脅威に悩まされず、技術開発に専念できるように政府が政策的な配慮に取り組むのも重要だ。