Go to contents

答えない北朝鮮…「金剛山射殺」のように曖昧に?

答えない北朝鮮…「金剛山射殺」のように曖昧に?

Posted September. 08, 2009 08:45,   

한국어

北朝鮮の臨津江(イムジンガン)の無断放水で行方不明となった6人のほとんどが死亡したことが確認され、北朝鮮に対する非難の世論が高まっている。北朝鮮側が、事故発生2日目の7日にも何の説明もしていない中、政府内の主務省庁の対応が生ぬるいという指摘も出ている。

●北朝鮮の沈黙、非難高まる

北朝鮮は同日午後遅くまで、韓国の説明要求に答えなかった。北朝鮮が協力しなければ、昨年7月に発生した金剛山(クムガンサン)観光客射殺事件と同様、真相究明は難しい。当時、北朝鮮は事件翌日、内閣傘下の名勝地開発指導局報道官名義の談話を出したが、いまだに韓国側の真相究明の要求を拒否している。北朝鮮当局は、02年6月29日の第2次西海(ソヘ、黄海)交戦を起こした後、1ヵ月近く経った7月26日に遺憾を表明したこともある。

このような北朝鮮の態度に、政界も北朝鮮非難に加勢した。ハンナラ党の安商守(アン・サンス)院内代表は7日、国会で開かれた最高委員会議で、北朝鮮が韓国のキャンプ客が死んでも関係ないかのようにダムを放水したとすれば、これは実に非人道的な挑発に相違ない。北朝鮮当局は、事前予告もなく放水したことをただちに謝罪せよ」と求めた。民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表も同日、最高委員会議で、「南北が合意を通じて制度的方案づくりをしなければならない」と求めた。

●統一部の生ぬるい対応も問題

政府は、「謝罪要求の前に真相究明」という原則を掲げ、多少慎重に対応している。事件の真相と原因が究明された後に謝罪の要求を検討するという説明だ。しかし、今回の事件が北朝鮮当局の意図的な「水攻」であれ、実務者や施設の問題であれ、北朝鮮側が加害者であることが明白である以上、罪のない生命を奪ったことに対して謝罪を求めるべきだという批判が出ている。

統一部の初動対応も不十分だったと指摘されている。統一部は、6日午前5時に臨津江で最初の犠牲者が発生して14時間が経過した午後7時に、A4用紙1枚の形式的な資料を出した。統一部は、「国土海洋部と韓国水資源公社によると」としながら、独自の判断でないことを強調し、今回の事件の原因が、「北朝鮮地域からの予測できない量の流入の増大」と表現し、過度に北朝鮮を意識するような印象を与えた。

●意図的な「水攻」? 権力内部に異常?

韓米軍当局は、北朝鮮の意図を推し量る科学的な証拠探しに力を入れている。元泰載(ウォン・テジェ)国防部報道官は、「まだ『水攻』と見るだけの兆候は発見できていない」と述べた。黄江(ファンガン)ダム付近の北朝鮮軍部隊の通信量が急激に増えるなど、北朝鮮の「意図的挑発」と判断するだけの兆候は、まだ捉えられていないということだ。

韓米情報当局が事故の原因と北朝鮮の意図を把握中だが、今回の事件が、北朝鮮権力内の政策決定過程の異常によるという分析が説得力を得ている。当局者らは、昨年末以降、北朝鮮内部で権力継承作業が進んでいるいるという点に注目する。金正日(キム・ジョンイル)総書記が、3男の金正雲(キム・ジョンウン)氏に権力を委譲する過程で、内部の疎通に問題が生じ、金総書記が統制できない状況が突出したということだ。

政府当局者は、「金総書記が直接乗り出して、米朝および南北関係を同時に回復させようと努力している状況で、戦略的な判断により韓国への『水攻』を行なったと見ることは難しい」とし、「金正雲追従者ら一部の勢力が、事件を計画的に実行した可能性があるが、人命被害の発生まで予想していなかったのかもしれない」と話した。



kyle@donga.com mhpark@donga.com