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韓国経済に回復の兆しも「アグフレーション」への憂慮

韓国経済に回復の兆しも「アグフレーション」への憂慮

Posted August. 14, 2009 08:15,   

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●砂糖や食用油など、加工食品の価格高騰

国際穀物価格の乱高下を受け、穀物を輸入し製造される加工食品価格も、一斉に値上がりする傾向を示している。原糖から作る砂糖の今年1〜7月の平均価格は、昨年1〜7月に比べ15.0%も上昇した。同期間、小麦を材料とする揚げ粉は11.3%値上がりし、大豆が主原料の食用油は16.3%も上昇した。ほかの製品の値上げ率も、△インスタント・ラーメン=4.3%、△素麺=7.1%、△菓子類=26.1%、△パン=7.7%、△豆腐=4.7%など、韓国銀行が07〜09年の年平均物価上昇率の目標値にしている2.5〜3.5%を大幅に上回っている。

輸入原料を使用する加工食品だけでなく、国内農産物の価格も大幅に値上がりした。今年1〜7月の米価格は、昨年同期より4.4%値上がりしており、サンチュやきゅうりは20%の値上げ率を示している。

このような穀物加工食品と農産物の価格が全体物価で占める割合は10%前後と、それほど高くはない。しかし、消費者らの日常生活の品目であるだけに、体感物価に大きな影響を及ぼし、工業製品の価格上昇にも間接的な影響を及ぼすことになる。

●3〜7ヵ月間の時差で価格上昇

最近、穀物価格が値上がりしているのは、昨年冬、中国や南米諸国が深刻な干ばつに見舞われ、今年の穀物生産量が減少したものによる。また、代替エネルギー資源として、脚光を浴びているトウモロコシの作付面積が増え、ほかの穀物の作付けが減少したことも影響を及ぼしている。カギールやルイ・ドレイファスなど、世界的な穀物企業らが、穀物を大量買い付けをしていることも考慮してのことだ。

特に、国際穀物価格が3〜7ヵ月の時差で、韓国内の加工食品の価格に影響を及ぼすことを考慮すれば、最近の穀物価格の上昇の勢いは、年末以降、加工食品の価格を再び刺激する要因となりかねないという懸念もある。消費者価格は、原料輸入から加工段階を経て、数ヵ月後に価格に反映するからだ。これを受け、今年上半期に下落した国内の小麦粉価格も、輸入小麦価格が値上がりすれば、下半期には上昇することもありうることを意味する。

農村経済研究院の研究報告書によると、食用油の原料である大豆価格が、国際商品市場で30%上昇すれば、食用油の消費者価格は約7.4%値上がりする傾向があることが分かった。

●「加工食品など販売価格の公開計画」

農産物や加工食品のみならず、ガソリン価格や交通費、衣類費など、生活と密接な品目の価格も一斉に値上がりしており、一般市民の生活に大きな負担となっている。

ガソリンスタンドの総合情報システム「オフィネット」によると、最近、ソウル市内のガソリンスタンドにおけるガソリン価格は、1リットル当たり平均1600ウォン台を維持している。今月に入り、家庭用で主に使われるプロパンガス価格は、7月より11.2%も値上がりした。

さらに、ソウルタクシーの基本料金は6月から500ウォン値上がりしており、京畿道(キョンギド)タクシーの基本料金は8月から400ウォン値上がりした。電気料金は6月27日から平均3.9%上昇し、ガス料金も平均7.9%上昇した。

航空料金は9月から、燃油サーチャージが課せられ、国際線の場合、往復基準で最高5万7000ウォンが引き上げられる。国内線の燃油サーチャージも3300ウォンから4000ウォン台へと引き上げられる。

「生活物価」が全体的に値上がりしたことを受け、企画財政部は今年中に一部加工食品や工業製品の販売価格を公開し、公共料金の原価をホームページに公開する計画だ。企画財政部の関係者は、「直ちに、政府から打ち出せる措置はない」としながらも、「原材料価格や工業製品価格の値上がり状況を細かくチェックしながら、対応策を講じるつもりだ」と語った。



legman@donga.com peacechaos@donga.com