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[オピニオン]田植えと農業改革

Posted May. 27, 2009 09:02,   

朴正煕(パク・ジョンヒ)元大統領は田植えの季節ごとに農村を訪れた。日焼けした真っ黒な顔に麦藁帽子をかぶって、あぜにどっかりと腰かけ、農民らと共にマッコリを楽しむ姿をよく見せた。自ら農民の息子だと主張した朴氏の服装は、農民そのものだった。このような大統領の姿は、1960年代までは都市に比べて貧しく、疎外された農民の心を慰めた。「農民の大統領」というイメージが作り出したカリスマは、セマウル運動(1970年から始まった汎国民的な地域社会開発運動)や農政改革を推進するのに大いに役立った。

◆金大中(キム・デジュン)や盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は、どういうわけか、田植えの行事を行わなかった。大統領としては12年ぶりに、李明博(イ・ミョンバク)大統領が今月20日、京畿道安城(キョンギド・アンソン)のある農村を訪れ、農民らと共に直接田植えを行った。李大統領はこの場で、崔圓炳(チョ・ウォンビョン)農協中央会長に、「農民のための農協にならなければならない」と語った。農協が農民から恨みを言われることがないよう、率先して改革に取り組んでほしいという注文である。

◆李大統領が農協改革を強調したことは、これまでにも何度もある。昨年12月4日の未明に可樂洞(カラクドン)農水産物市場を訪れた李大統領は、「農協が金融から数兆ウォンもの利益を上げ、物議をかもしている」とし、「農協は、稼いだ金を農民のためにどう使うべきか、知恵を絞るべきだ」と嘆いた。今年3月、ニュージーランドを訪問した際も、「ニュージーランドは補助金無しで、競争力のある農業改革を実現した」と、農協改革を引き続き強調した。大統領に随行した張太平(チャン・テピョン)農林水産食品部長官には強力な改革を指示した。

◆しかし、いまだに農民のための農協改革はなかなか進まない。改革対象の農協中央会がびくともしない。田植えの現場で、李大統領から「農民のための農協」になってほしいといわれた崔農協中央会長は22日、「農協は政府傘下の機関ではない」とし、「時間を置いて、農協が自ら推進するつもりだ」と語った。これは、今年中に決着をつけるという政府方針とは全く異なる。崔会長は「17年に改革を行うためには、農協は17兆ウォンを積立金として立てておかなければならないが、10兆ウォンも足りない」と話した。8年後のことを今口にして、果たして誰が信じるだろう。長官の力だけでだめなら、大統領でも積極的に口出しすべきであろう。田植えを手助けすることもさることながら、農協がきちんと改革されて、農村を手助けするように仕向けることのほうが、より重要ではないか。

朴永均(バク・ヨンギュン)論説委員 parkyk@donga.com