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[社説]PSIも開城工団も、北朝鮮に振り回されてはならない

[社説]PSIも開城工団も、北朝鮮に振り回されてはならない

Posted April. 20, 2009 08:38,   

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北朝鮮は先週「開城(ケソン)工業団地事業に関する重大事案を通知する」として、南北接触を提案したのに続き、韓国政府の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)の全面参加を阻止するための武力挑発の水位を高めた。北朝鮮は、現代峨山(ヒョンデアサン)職員のユ某氏を、今日で22日間、開城工団に抑留して事実上人質としていたが、ついに大韓民国の首都ソウルまで威嚇してきた。開城工団とPSIを結びつけ、総攻勢に出てきたため、威嚇ではすまない可能性もある。政府は、事態の深刻さを直視し、決然たる態度で対応しなければならない。政府は、危機管理および対処能力を総動員して、北朝鮮の「軽挙妄動」により韓半島が危険な状況に突き進む事態を遮断しなければならない。

北朝鮮は16日、南北接触を提案して、5日後の21日に会おうと言ってきた。韓国政府が当初15日に予定していたPSI全面参加の発表を19日に延期した事実を活用した時期選択である。政府は、PSIは北朝鮮とは関係がないと言いながら、発表の時期を再び21日以降に延ばした。韓国政府の動きをうかがう北朝鮮に利用される格好となった。

北朝鮮の要求に政府が同意し、開城で南北当局者が会うことになったが、抑留問題が解決すると期待することはできない。北朝鮮は、韓国国民を取り調べる場合、「基本的な権利を保障する」と明示した南北合意や国際的慣例である接見権まで無視し、ユ氏を抑留している。そして、米国人女性記者2人には、平壌(ピョンヤン)駐在のスウェーデン大使館を通じて、米国の接見権を許可した。ユ氏の抑留は、北朝鮮が叫ぶ「同じ民族」が偽りであったことを重ねて確認させる。南北接触は、ユ氏を人質に取る北朝鮮の宣伝舞台になる可能性が高い。

統一部代表団が、開城工団で北朝鮮の脅迫だけを聞いてくることがあってはならない。非人道的行為に対しては強く抗議し、早期解決を求めなければならない。人道的問題をPSIや開城工団事業と結びつけようとする術数も、断固排撃しなければならない。北朝鮮は昨年3月、韓国当局者の軍事境界線の通過を許可しないと発表して以降、絶えず開城工団を揺さぶってきた。北朝鮮が無理難題を突きつけてくるなら、開城工団を閉鎖することもありうるという意志を明白にする必要もある。進出企業に被害を与え、韓国国民の生命まで危険にさらすなら、開城工団は閉鎖したほうがましだ。政府は、PSI全面参加の発表を2度も延期した。北朝鮮を刺激しないという苦肉の策だった。北朝鮮が不当な威嚇を続けるなら、もはや後退してはならない。北朝鮮に譲歩し、援助を与えては裏切られる先の左派政権の失敗をそのまま踏襲してはならないだろう。李明博(イ・ミョンバク)政府は、先の2政権とはっきりと違うことを北朝鮮に認識させなければならない。