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[オピニオン]大統領府行政官

Posted March. 30, 2009 09:27,   

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公職社会で大統領府は、権力と名誉の象徴だ。大統領府で働くという事実だけでも、羨望の対象である。大統領府に勤めたことがある公職者の中には、「私が大統領府にいた時・・・」と言って、何気に得意がる人もいる。大統領府には、大統領を直接補佐する長官級大統領室長、次官級首席秘書官とその下に1、2級秘書官、3〜5級行政官がいる。大統領府行政官は、中央省庁の同級の公務員に比べて影響力が強い。省庁から大統領府へ派遣されて戻ってきた時は、1級ずつ昇級するのが通例だ。

◆大統領府秘書室の人々を見れば、その政権の特性が把握できる。朴正熙(パク・ジョンヒ)大統領時代に首席秘書官を務めた呉源哲(オ・ウォルチョル)氏は、回顧録で、「優秀な人才を抜擢し、長期間仕事を任せる人事政策を行なった」と述懐した。エリート中心の人才選抜だった。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府は、能力よりも理念と性向を重視して人事を行なった。李明博(イ・ミョンバク)大統領は昨年、大統領室首席秘書官を発表し、「見解によって違うだろうが、彼らがベスト・オブ・ベストの基準に合うと考え、ともに働くことになった」と述べた。

◆大統領を直接補佐する大統領府秘書室に勤務する公務員には、より厳格な道徳律が求められる。大統領任期初年度には、どの政府でも、大統領府の人々は外部の人との接触を極度に避ける。しかし、梁建(ヤン・ゴン)国民権益委員長が指摘するように、政権2年目から弛緩現象が広がり、任期末が近づくほどひどくなる。金大中(キム・デジュン)政府任期末の02年には、民情首席、経済首席、広報首席を務めた大統領府秘書室参謀たちが次々に不正疑惑事件で拘束されたり、辞任したりした。

◆大統領府行政官2人が先週、風俗エステに行って、買春の取り締まりで摘発された。一人は、放送通信委員会の派遣職員だった。彼らは、放送業界関係者から接待を受け、その後風俗エステに行った。大統領府には、酒の席には慎重になるように「飲酒自制令」が下されている。数日前、大統領府秘書官だった秋富吉(チュ・ブギル)氏が、朴淵次(パク・ヨンチャ)泰光(テグァン)実業会長から1億〜2億ウォンを受け取った容疑で拘束された。李大統領は、「能力と経験だけでは足りず、倫理・道徳的面においても劣ってはならない」と言った。行政官一人の過ちが、大統領の人事観を台無しにしてしまった。

朴永均(パク・ヨンギュン)論説委員 parkyk@donga.com