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[社説]現代車労組、自救の拒否は自滅に向かう兆し

[社説]現代車労組、自救の拒否は自滅に向かう兆し

Posted December. 25, 2008 04:58,   

世界トップ自動車メーカーの日本のトヨタ自動車がコスト削減のため、設備投資計画を凍結し、派遣社員を解雇する大々的な構造調整に乗り出した。決算結果を公表し始めた1941年以後初めて、08会計年度(08年4月〜09年3月)に1500億円(約2兆2500億ウォン)の営業赤字の見通しが出たことを受け、強力な自救策を打ち出したものだ。渡辺捷昭トヨタ社長は、実績悪化の責任を取り、経営の一線から退くと発表した場で、「世界的な景気後退の速度、深さ、範囲が想像していた以上である。底がどこなのか全く見えない」と打ち明けた。

現代(ヒョンデ)自動車は、課長級以上の賃金凍結や一部工場の操業短縮、勤務体制の変更をはじめ「非常経営」を宣言した。世界的な自動車市場の不況の津波から生き残るための最小限の対応策だ。世界最高の技術力に昨年まで8年連続史上最大の純益記録を更新したトヨタの自救策に比べると、現代車の「非常経営」は煮え切らないと感じられるほどだ。それなのに、現代車の労組は、「組合員に対し真っ向からの挑戦」として、「決して座視しない」との立場を示した。米国自動車メーカービック3が破産寸前の危機に追い込まれ、日本と欧州の自動車メーカーが、軒並み減産に踏み切っている現実に対し、鈍すぎるとしか言いようがない決まりきった振る舞いだ。

現代・起亜(キア)自動車の今年自動車販売量は、当初目標より60万台減の420万台に止まる見通しだ。売れ残りの在庫が4ヵ月分(106万台)に上る。来年は今年ほどの実績も期待し難い。売れない自動車を作りながら、ずさんな経営をした挙句、米国政府の救済金融ばかりを待つ羽目になった「ビック3」を見届けながらも、現代車の労組は、目を覚ましていないのか。双龍(サンヨン)自動車も売り上げ不振で工場の稼動が中断され、給与支給まで見送られ、中国側の最大株主が撤退すると脅している始末だ。

蔚山(ウルサン)工場の生産職のグループ長や班長らが危機克服への参加を決意し、仲間の参加を訴えているのは、現代車の再生に一筋の可能性を見せてくれるという点でせめてもの救いだ。世界的な経済危機によって、自動車の輸出と内需が冷え込んでいる状況で、現代車の労組指導部の時代遅れな闘争は自滅を促すだけだ。