米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、同性愛、移民者や少数階層に対する優遇、すべての堕胎権利、銃器規制を支持し、イラク戦争と死刑制度に反対している。同紙は、歴代大統領選で第35代ジョン・F・ケネディから第44代バラク・オバマまで、民主党候補を支持してきた。共和党候補を支持したのは、半世紀前の第34代ドワイト・アイゼンハワーが最後だった。このようにリベラル(進歩的)性向が強い故に、保守強硬右派のブッシュ政権と対立してきたのは、当然のことだった。同紙のコラムニストのモーリン・ダウドは、ブッシュ大統領の名前さえ書きたくないためか「W」と表記するだけだ。
◆そのようなNYTが、レームダックに陥ったブッシュ政権の政策について、珍しく支持を表明した。18日付けの社説で、米—コロンビア自由貿易協定(FTA)批准同意案を議会で早急に成立させるべきだとし、「我々はあまり言わないが、これはブッシュが正しい」と釘を刺した。民主党が掌握している議会は、コロンビアの人権の状況を持ち出し、両国間のFTAに対する批准同意を拒否している。議会がFTAに反対する真の理由は、ブッシュ政権に外交的な勝利をもたらすことへ、否定的なのかも知れないと、NYTは批判した。
◆同紙は、コロンピアとのFTAで、高い関税を払って商品を輸出しなければならない米国企業と労働者にプラスになり、米国の友好国がほとんどない南米で同盟関係を強める利点があると指摘した。「麻薬との戦い」を支援する意味で、米国はコロンビア産輸入品に優待関税を適用しているため、貿易で損をしている。コロンビアとのFTAを拒否すれば、「米国は信頼できないパートナーで、貿易開放を支持しない」というメッセージを同盟国に与えかねないと、NYTは憂慮した。
◆この論理は、韓米FTAにもそのまま適用される。ブルームバーグ通信が指摘した通り、韓国での米国自動車の販売低迷は、関税ではなく品質によるものだ。自由貿易は韓国だけでなく、米国の消費者にも得になる。米国とコロンビアが、麻薬との戦いで協力し合っているように、韓米FTAは、テロとの戦争、北朝鮮核への対応などで、相互協力を強固なものにする垣根になるはずだ。NYTが韓米FTAに対しても、支持表明をしていたら良かったのに、残念だ。
鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com






