一日も経たずして溢れ出る公共部門のモラル・ハザード(道徳的弛緩)の事例が、国民を落胆させる。15日と16日の国政監査を通じて明らかになっただけで、指で数え切れないほどだ。隅々まで腐りきっている。李明博(イ・ミョンバク)大統領が重大な決心をすべき時だ。
韓国電力の子会社では、幹部だけなく本部長まで、海外旅行の時にファーストクラスを利用する。しかし韓電は、今年の追加補正予算で、損失補てん金6680億ウォンを受けた。追加補正予算3360億ウォンを得た韓国ガス公社も、この3年間で28億ウォンを投じて、職員に英語教育を行った。昨年5月、南米にいわゆる「イグアス滝観光」に行って物議をかもした造幣公社などの公企業の監査21人は、事件後に総9億ウォンの成果給まで受け取っていた。
5年前も同様だった。公企業の監査36人が03年10月、海外研修の名目で旅行に行き、ファーストクラスを予約して、出発前にランクを下げ、数百万ウォンの差額を手に入れた。05年、国会国政監査では、建設交通部(現国土海洋部)傘下の公企業4社が、負債が45兆ウォンにのぼるにもかかわらず、3410億ウォンを社内の福祉基金に充て、職員に低金利で融資していたことが明らかになった。公企業の「血税の無駄遣い」は、このように歴史が深い。
これら4社の公企業の総負債は60兆ウォンに増えたが、一様に職員への福祉は徹底して充実させた。政界周辺からの「天下り」による公企業の社長や監査は、労組と馴れ合いで癒着するのが常だ。韓国空港公社が06年末、職員1700人に虚偽の特別勤務命令を出し、休日勤務手当として1億4500万ウォンを支給したのも、そのような例だ。最近では、国土部傘下の公企業が、マンションなどを「チョンセ」で得て、職員に無償で提供していたことが摘発された。
政府省庁は、このような公企業の不正を暴き出すどころか、共生関係に陥るのが常だ。監査院も、事後監督がまったくできていない。国民健康保険公団が労組の専任者を政府基準よりも多く認定し、監査院の指摘を受けたのが01年以降3度目だが、一向に変化がない。
国会も然りだ。公企業の社長たちは、国政監査の場でだけ「正します」と頭を下げ、振り返れば何もなかったといった態度だ。このようなことが数十年間繰り返されている。大統領は、このような公企業をいつまで野放しにしておくのか。






