全国民主労働組合総連盟(民主労総)が2日、1日間のゼネストを展開した。これからは牛肉輸入反対集会に積極的に参加し、政府に圧力をかける方針だ。大統領府は「ただでさえ原油高と牛肉輸入反対デモで厳しい状況で、不法な政治ストまで加わればもはや韓国経済は成り立たなくなるおそれがある」とし、厳重に対処する方針を明らかにした。
民主労総は同日、△米国産牛肉輸入の全面的な再交渉、△公共部門の私有化阻止、△物価高騰対策、△大運河事業の白紙化——を要求し、韓国一の産別労組である金属労組の事業所を中心に2時間のストを行った。
労働部によると、現代(ヒョンデ)自動車と起亜(キア)自動車などの事業所114ヵ所から8万8000人あまり(民主労総集計13万6000人あまり)が参加している。部分ストをしていた事業所の90%以上が金属労組所属だった。事業所別では、現代自動車の組合員約4万4000人のうち、販売と整備部門を除いた3万5000人が、起亜自動車は組合員全員である2万9828人が参加した。錦湖(クムホ)タイヤ(4083人)、マンド(2248人)、韓国デルファイ(1006人)、韓進(ハンジン)重工業(800人)、タタ大宇(テウ)商用車(755人)もストに加わった。
現代自動車支部は、昼間勤務組が午後3時から、夜間組は3日午前2時からそれぞれ2時間の作業を中止した。起亜自動車支部も所下里(ソハリ)と華城(ファソン)、光州(クァンジュ)の3工場で午前10時半から2時間のストを行った。
現代自動車は、同日車両2000台あまりを生産できず、300億ウォン程度の売上損を出したとし、ユン・ヘモ支部長など中核幹部を業務妨害容疑で告訴する方針を明らかにした。起亜自動車も900台の車両を製造できず、120億ウォン程度の被害が発生したと明らかにした。
李東官(イ・トングァン)大統領府報道官は「不法な暴力デモが、外国人投資家と観光客の韓国離れにつながっているという報道が出ている中で、生産に支障をきたすゼネストを行うと言うのは、共倒れを図っているというものだ」と非難した。
一方、カトリック正義具現司祭団(司祭団)は2日午後6時半ころ、ソウル市役所前のソウル広場で第3回時局ミサを行った。民主労総の組合員5000人をはじめ、1万人あまり(警察推算)が参加するものと予想される中で、司祭団は前日と同じように沈黙集会を行った。ミサが終了した後、鍾路(チョンノ)一帯を行進したが、警察との衝突はなかった。
ソウル地方警察庁は、ろうそく集会を主導した容疑で逮捕令状が出された「BSE(牛海綿状脳症)危険性のある米国産牛肉全面輸入に反対する国民対策会議」の朴ウォンソク共同状況室長の自宅を2日家宅捜索した。警察はまた、先月26日夜ソウル中区(チュング)のコリアナホテル前で朝鮮(チョソン)日報に対する抗議デモを繰り広げているところへ、ホテルのガラスの回転扉を割った容疑で金某容疑者(48)を拘束した。






