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[社説]「議論を避ける」ことは、国政基調にはなりえない

[社説]「議論を避ける」ことは、国政基調にはなりえない

Posted June. 25, 2008 07:13,   

李明博(イ・ミョンバク)政府が、大統領府を新たに構成し、「安定」を重視するという名分で、「改革」の速度を緩めるような動きを見せていることは、正しい姿勢ではない。牛肉問題で国民感情と世論からの非難を受けたからと言って、国政運営の基調をそのように軽く変えてはならない。その他の国民の信頼と期待までも裏切る恐れがある。そのような点で、新任の鄭正佶(チョン・チョンギル)大統領室長が22日、首席秘書官会議で、「支持率が低い状況で、できることとできないことを分けてほしい」と注文したことは、適切な発言だとは言えない。いい政策でも、議論の素地があるなら保留せよという意味に受け取られる可能性があるためだ。鄭室長は、「改革は続ける」という前提をつけはしたものの、鋭い一部の高官たちは、すでに改革の後退と解釈している。

政府としても、苦労があるだろう。ろうそくデモで騒々しい社会のムードを考えれば、改革の緩急を調整することが、戦略的に有利だと判断することもありうる。しかし、このような一時しのぎの策は、いくらもっともらしく包装しても、国民に感動を与えることはできない。昨年12月の大統領選挙で、圧倒的な票差で政権交代を選択した時代精神にも反する。政府の改革意志が疑われては、法治の回復も、経済立て直しも、国家先進化も、空念仏にならざるを得ない。

政府は今からでも、国政の方向と目標を再点検し、「必ずすべきこと」と「してはならないこと」を分け、実行に移さなければならない。行き過ぎた行政権の行使で、民間の自律と市場機能を害することは避けなければならないが、国政の目標および多くの国民の利益に適うと判断すれば、積極的な仲裁と説得を通じて、利害当事者の葛藤を解消し、実際の政策で編み出していかなければならない。

国民も、歴代政権の経験を通じて、改革が容易ではないことぐらいはわかっている。李明博政府が発足し、公共部門、規制、教育部分を改革すると言った時に国民が拍手を送ったのは、必ずしなければならないことは、決して避けないという意志を高く評価したからだ。

政府は、この4ヵ月間、多くのことを実行するという意欲を見せたが、未熟な実行力と準備不足で、何一つしっかり仕上げることができなかった。その点は当然反省すべきだが、だからと言って、一部勢力の抵抗を心配して後退すれば、任期中、振り回されるかもしれない。改革が苦しいからといって先延ばしにすれば、非効率の積弊が積もり、経済の正常な作動すら困難になる。

政府は、改革意志が色あせていないことを、具体的な政策樹立と実践を通じて示さなければならない。「論議になることは避けよう」といった受け身で現状維持的な国政運営は、李政府の存在価値を自ら否定することだ。