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[オピニオン]印名鎭

Posted April. 26, 2008 07:59,   

「正義の女神」を見ると、右手には刀を、左手には秤を持っている。あれほど厳正でなければならないことを象徴する。しかし、よく見てみると、目を隠している。正義はまさに名前を隠して答案紙を採点するように、公平無私でなければならないという意味だ。06年10月、ハンナラ党が印名鎮(イン・ミョンジン)牧師を党の倫理委員長に委嘱する場で、誰かが「正義の女神」の話を取り上げると、姜在渉(カン・ジェソプ)代表は「印牧師は一言で、正義の化身だ」と褒め称えた。

◆1986年からソウル九老区九老洞(クログ・クロドン)のガルリルリ教会を率いている印牧師は、一生を通じて労働運動と貧民運動に取り組んできた。1987年6月、民主抗争の先頭に立った民主憲法争取国民運動本部(国本)のスポークスマン出身でもある。民主化以後、政治に直接・間接的に関わった牧師たちのほとんどは、金大中(キム・デジュン)元大統領寄りだったが、印牧師は珍しく金三永(キム・ヨンサン)元大統領寄りとして知られている人物だ。

◆印牧師は、ハンナラ党の倫理委員長の座を何度も断った末に、「キリストを信じる人は罪人の間に行かねばならない」と話してようやく受け入れたという。ハンナラ党は国民に希望を与えたことのない「罪人」であるということだ。印牧師は物議をかもしたり、トラブルを起こした議員らに社会奉仕命令を出すなど、ハンナラ党を浄化するために東奔西走した。先月の公認候補選定の際は、公認審査委員会が政治の渡り鳥を公認候補に決めると、「人を公認候補にすべきであって、鳥を公認候補にしてどうする」と言い、「待った」をかけるに懸命だった。印牧師は、政治月刊誌の新東亜(シンドア)の5月号のインタビューで、「党所属の公認審査委員である、李方鎬(イ・バンホ)、姜昌熙(カン・チャンヒ)、鄭鍾福(チョン・ジョンボク)議員らを倫理委員会に回付し懲戒することまで考えた」と打ち明けた。

◆しかし、馬耳東風だった。印牧師は、「指導部が一度も私の言うことに耳を貸さなかった。暴れん坊のように何も知らないまま人の前で剣舞だけ踊ったわけだ」と言い、空しい気持ちをぶつけた。「投票したくないと思ったのは、今回の総選挙が初めてだ」とも言った。印牧師が昨日は、不動産投機疑惑が取りざたされている一部の大統領府首席秘書官に向かって、「土地は農業をやる人が持つべきである」とし、事実上、辞退を要求した。印牧師が新政府与党の「飾り者」に過ぎないのであれば、保守の自浄は遠い先のことになりそうだ。だとしても、印牧師が引き続き「塩」の役割をしてくれたら、国民が「玉石」をえり分ける上で役立ちそうだ。

金昌爀(キム・チャンヒョク)論説委員 chang@donga.com