ハンナラ党の安商守(アン・サンス)、統合民主党の金孝錫(キム・ヒョソク)院内代表は28日、国会で会談し、29日午後に国会本会議を開いて、韓昇洙(ハン・スンス)首相候補任命同意案の採決を実施することで合意した。
民主党は29日午前、議員総会を開いて採決と関連した党の方針を決定する考えだが、すでに3人の閣僚候補が辞退しており、「党内の反対意見」よりも議員の自由投票に任せるもようだ。その場合、韓首相任命同意案が可決される可能性が高い。
しかし民主党は、人事聴聞会で著書の盗作と公金流用疑惑などが提起された金聖二(キム・ソンイ)保健福祉家族部長官候補に対しては辞退を求めた。これに対して、ハンナラ党の安院内代表は、「民主党が総選戦略のために国政の足を引っ張っている」と即座に反発した。
両党院内代表は、長官候補者に対する人事聴聞の経過報告書を29日の本会議で採択することで合意したが、金候補に対しては合意点を見出せなかった。
民主党は、ハンナラ党が金候補に対して「不適格」の意見をつけなければ報告書を採択しない方針だ。ハンナラ党は、すべての長官候補に対して「適格」の結論を下しており、金候補に対する報告書が採択されない可能性も排除できない。
国会で経過報告書が採択されれば、大統領は国会の意見にかかわらず長官を任命することができるが、経過報告書が採択されなければ、聴聞会要請後20日が経過する来月11日以降、金候補を長官に任命することができる。
いっぽう大統領府は、今回の人選問題を機に、人事検証システムを大幅に改善することを決め、まず体系的な人事ファイルなどの基礎資料の構築に乗り出す考えだ。
ある関係者は、「国民に心配をかけ、恐縮している。人材プールが非常に制限されており、制限された人材のなかで検証を手作業で行なう過程でチェックできなかったという問題点もあった。制度的に人事検証システムを改善する案を講じる」と話した。






