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[社説]盧—李、「FTA批准のリーダーシップ」が目に見えない

[社説]盧—李、「FTA批准のリーダーシップ」が目に見えない

Posted February. 20, 2008 08:09,   

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盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と李明博(イ・ミョンバク)大統領当選者は一昨日、大統領府で会談を行い、韓米自由貿易協定(FTA)の国会での批准同意案の現政府の任期内での処理の必要性について意見の一致を見て、このための協力を行うことにしたと発表した。国会が議論すら見合わせているFTA批准問題に、現職の大統領と次期大統領とが責任を感じるのは当然のことであるが、時期から見てすでに遅く、まったく役に立ちそうもない決定である。

二人が心から批准案の速やかな処理が必要だと感じたなら、大統領選挙直後からでも国会への説得に全力を傾けるべきだった。国民への談話文や声明を通じて直接訴える手立てもあったはずだ。任期切れを5日後に控えて、大統領府での引越し荷物のまとめに追われているはずなのに、このような合意をしたと両サイドの報道官が発表までするのは、「頑張った」という痕跡でも残そうという、政治的なショーに他ならない。

二人は昨年12月28日も、大統領府で「(米国がFTA批准案の処理条件として要求する)牛肉の交渉は解決されるべきだ」という内容の対話を行ったものの、それっきりだった。それ以来、いかなる後続措置も議論されずにきた。むしろ、政治的な負担を相互になすりつけるような姿だけが目に付いた。

韓米FTAは史上初めての「自主的な開放」で、国益に及ぼす影響も実に甚大な事案だ。賛成や反対があるのは当然のことで、議論の過程での摩擦や葛藤も十分予想できる。しかし真の国家指導者であるならば、このような難関を克服し、何が国や国民に利益となるのか、国民的なコンセンサスを導き出すべきだ。二人のうちのどちらがこのための努力をしてきたのか聞きたくなる。総選挙を控えてFTAの否定的な側面ばかりを強調する国会議員たちに、説得のための電話一本ぐらいしてみたのだろうか。

特に盧大統領は批准同意案が国会に提出されてからここ5ヶ月間、何の関心も示さなかった。経済界の「任期内での処理」の要請は聞き流し、李当選者の次期政府の組織再編案にのみ問題を提起することに多忙だった。そして国民が何も知らない間に、大統領府で李当選者と会って「合意した」というが、果たして何を合意したのかはなはだ疑問だ。李当選者も同様に、このような政治的なジェスチャーではFTAはもとより、いかなる国政課題も解決するのは難しいことを肝に銘じるべきだ。