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[オピニオン]派手な教育公約

Posted December. 13, 2007 03:07,   

「個人負担の教育費を半分に減らす」(李明博ハンナラ党候補)、「教師を10万人増やす」(李会昌無所属候補)、「教師数を2倍に拡大する」(文国現創造韓国党候補)。大統領選の候補らが教育政策と関連して出した派手な公約だ。アリストテレスは「大衆演説では単純な論理が最も効果的」と説破した。しかし、「2分の1」「2倍」のような「分かりやすい約束」にどれくらい真実性が込められているかは懐疑的だ。

◆教師一人を新規採用すれば年間3500万ウォンがかかる。任用初年度にかかる予算だけでそうだ。教師10万人なら1年の追加予算が3兆5000億ウォンだ。36万人の全体教員を2倍に増やそうとすれば、年間12兆6000億ウォンがかかる。今年の教育予算は32兆ウォン、来年は35兆ウォン(政府案)だ。国民が税金をもっと納めない限り、どうしようもない。低出産の影響で、2012年になれば、小学生数は今より30%減る。教員過剰の憂慮のため、むしろ新規採用を減らさなければならないところだ。

◆一昨日、テレビ討論で文国現(ムン・グクヒョン)候補が教育予算を年間70兆ウォンに増やすと言うと、李会昌(イ・フェチャン)候補は80兆ウォンと言った。やはり「2倍」式の単純語法だ。教育予算を2倍に増やせば、その分だけ他の部門の支出をあきらめなければならない。個人負担の教育費を半分に減らすという公約も実現可能性に首を傾げざるをえない。鈍い学校教育が知識情報時代の教育需要に速かに追い付くことができず、私教育の依存度が高まるのはどの国でも普遍的な現象だ。

◆鄭東泳(チョン・ドンヨン)大統合民主新党候補は、入試を廃止するとしながらも世界的な15大学を育成すると公約した。入試をなくせば大学は自動的に平準化され、競争なき体制の中では世界的な大学は生まれない。ソ連のフルショフは、「政治家は川がないのに橋を建設すると約束する人」と語った。アリストテレスは、単純語法の演説は「無知な人」に受け入れられやすいと指摘した。有権者が気を引き締めなければ、派手な単純語法に騙されるおそれがある。

洪賛植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com