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[オピニオン]サイコパス

Posted December. 10, 2007 03:07,   

連続殺人犯のユ・ヨンチョルは、人を残忍に殺害したにもかかわらず、なんの良心の呵責も感じず、平気で次の殺人を行った。外見は平凡だが、極悪な罪をおかしてもなんの罪悪感も感じないユ・ヨンチョルのような人を、専門家たちは、「壊れた心」の持ち主、すなわち、サイコパス(psycho−path)と呼ぶ。米国の連続殺人犯の90%がサイコパスだという報告がある。「職場に行ったサイコパス」の共同著者、ポル・バビアック(産業心理学)は、「サイコパスたちは、暗い路地だけでなく、我々の周辺に、ちゃんと職業を持つホワイトカラー階層にもいる」という衝撃的なニュースを伝えた。

◆こぎれいにスーツを着たサイコパスたちは礼儀正しいが、日常的にうそをつき、相手や自分の属する組織を困らせる。道徳や体裁、恥についての遺伝子がはじめから存在せず、自分の罪が明らかになっても、恥じる代わりに、新たなうそで危機を乗り越えようとする。彼らのうそは、普通の人のそれとはレベルが違う。目的の達成のためには、どんなことでもする用意ができており、法や規則、道徳律は必要なときだけ守ればいいぜいたく品だ。

◆彼らは学歴や資格がなければためらうことなくねつ造し、後でばれたときに備えて、うその証明書まで作る。その中には、高学歴とさっぱりしたルックスや話術で、知的で堂々たる魅力さえ感じさせ、企業の人事担当者さえもサイコパスの特徴を、「リーダーシップの要素」と見誤って採用するケースもあるという。その分野の専門家たちも、「スーツを着た毒蛇」を見分けるのは容易ではないようだ。

◆虚偽の学歴という証明が出ても、無実を訴えて潔白を主張した元キュレーターもいる。華麗な学歴にぼう大な収益を生んだという「IQ160」(検察発表)の投資の天才が、高度なサギ師と判明する世の中だ。サイコパスに振り回されないためには、理性が鳴らす警笛に耳を傾け、正直や信頼のような内面的な価値を高く評価すべきだと、専門家たちは語る。検察よりサギ師の言葉のほうが信頼できるという人々がいるというのは、いまだに韓国社会にはサイコパスがねらうスキがたくさんあるという意味でもある。

許文明(ホ・ムンミョン)論説委員 angelhuh@donga.com