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[社説]終戦宣言の食い違い、宋旻淳長官の発言が正しい

[社説]終戦宣言の食い違い、宋旻淳長官の発言が正しい

Posted October. 25, 2007 03:19,   

白鍾天(ペク・チョンチョン)大統領安保室長は24日の講演で、「(10・4)南北首脳宣言文に盛り込まれた3、4国の首脳による終戦宣言は、平和交渉を始めようという関係国の政治的・象徴的宣言を意味する」と述べた。しかし、宋旻淳(ソン・ミンスン)外交通商部長官は、「平和交渉の開始を宣言することと終戦を宣言することは、まったく別物だ」と述べ、「終戦宣言は平和協定の一部で、終戦をするには、政治的・軍事的・法的条件がそろわなければならない」と反ばくした。宋長官の言うとおりだ。

白室長は終戦宣言を平和交渉の開始に、宋長官は終戦宣言を平和交渉の終了と見たのだ。外交安保政策の責任を負う二人の高官の考えがこのように異なるため、混乱する。南北関係と北東アジアの秩序に深刻な変化をもたらす終戦宣言の概念すら整理されていない状況で、何の平和交渉をし、関係国の首脳会談を推進するというのか情けない。

白室長の意図は見当がつく。できるだけ早期に関係国の首脳が一堂に会して、終戦と平和交渉の開始を宣言する作業を推進するということだ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領からしてそのような考えだろう。「南北関係さえうまくいけば、ほかのことはどうでもいい」と言った大統領だから、自分の任期中に画期的な成果をつくりたいことだろう。

しかし、宋長官の言葉どおり、終戦宣言が可能になるには、さまざまな条件がそろわなければならない。韓半島で戦争勃発の危険が完全に消えなければならず、何よりも北朝鮮核問題の解決が先行しなければならない。6者協議がうまく進んでいるが、核廃棄までは程遠い。それが本当に可能になるかどうか疑問だ。さらに米国は、非核化後半期またはその後でも、終戦宣言は可能だと考えている。まだ終戦宣言を口にする状況でないだけでなく、韓国が推進してうまくいく保障もない。

盧大統領は、10・4首脳宣言に明記された3者、4者の意味もよくわからずに署名したと吐露したことがある。終戦宣言についても、安易に考えていないか。終戦宣言をしたからといって、戦争が起こらず、平和を叫んだからといって、平和が自然に訪れるわけではない。任期末の政権が南北問題の成果に執着すれば、災いを呼ぶ恐れもある。