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フランス、統合中学校制廃止の動き

Posted September. 10, 2007 07:48,   

「中学校の時から生徒を分離しよう」。

フランスのジャビエ・ダルコ教育相がすべての中学生が同じ教科を学ぶ統合中学校(coll`ege unique)体制の改革を主張した。統合中学校体制は75年、ヴァレリー・ジスカール・デスタン大統領時代、教育の民主化を目指すとして「すべての生徒にバカロレア(大学進学資格試験)を受験できる同等な教育の機会を与える)という趣旨で導入された。

当時まで、小学校を終えると、試験を受けた後、成績に応じて一般の中学校へ進むか技術中学校に進むか決めていた。統合中学校体制の今は、みな同じ教科を学ぶ中学校に進学した後、高校に進学する際、一般の高校か職業高校に進むかを決める。

日刊紙「ル・フィガロ」が7日に報道したインターネット世論調査の結果によると、中学校統合の廃止を支持する主張が74%に達し、ダルコ長官の主張は説得力を増している。

サルコジ大統領は、9月、新学期を迎えて教員らに送った手紙で、「中学校の授業を受講する能力を証明できない生徒は中学校に入るべきではない」と述べた。もちろん、大統領が「進学試験」や「選別」といった具体的な言葉を口にしているわけではない。

しかし、ダルコ長官は、サルコジの手紙が郵送された直後、統合中学校の廃止に向けた動きに拍車をかけている。

長官は、「小学校の最終学年(CM2)で、生徒間で修業能力に大きな偏差がある」とし、「授業を受講する能力のない小学生を中学校に進ませることが果たして教育民主化なのか疑問」と述べた。ダルコ長官は10月末ごろ、この問題の対策を発表する計画だ。

フランスは、ドイツ式のモデルを望んでいる。ドイツはフランスと違い、小学生が卒業後すぐ、ハウプトシューレ、レアシューレ、ギムナジウムに分かれて進学する。ハウプトシューレとレアシューレは相対的に成績のよくない生徒が進学する学校で、卒業後はほとんど職業学校に進む。

中等教育の過程で中心になっているのはギムナジウムだ。卒業の時、フランスのバカロレアに相当するアビトゥアの資格を獲得して、大学に進学するための学校だ。

ドイツにも70年代、社民党が政権を握ってからフランスの統合中学校に類似したゲサムトシューレが新たにできた。しかし、90年代に入って、多くのゲサムトシューレが廃止された。まだ社民党が優勢な州で一部運営されているが、生徒の募集には困難を強いられている。



pisong@donga.com