野党ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)大統領候補陣営が、党の大統領選候補選び選挙を戦った朴槿恵(パク・グンヘ)前代表側の抱き込みに乗り出した。3日午前11時ごろ、李候補の側近である李在五(イ・ジェオ)最高委員が、朴前代表陣営で組織総括本部長を務めた金武星(キム・ムソン)議員の国会執務室を、予告なしに訪れた。
予備選挙直後、事実上、朴前代表側の「反省」を要求して物議をかもした李最高委員は、この席で、「これまでお互いに気苦労が多かったが、いまは誤解を解いて、政権交代に向け一体になろう」と提案した。これに対して金議員も「大統領選挙の勝利のために協力が必要だ」と答えた。
李最高委員は同日午前、選挙で朴前代表に協力した議員44人の議員会館の部屋を順に訪問した。李海鳳(イ・ヘボン)、金容甲(キム・ヨンガプ)、朴鐘根(パク・ジョングン)、徐秉洙(ソ・ビョンス)、金晟祚(キム・ソンジョ)、朱盛英(チュ・ソンヨン)、沈在曄(シム・ジェヨプ)、朴世煥(パク・セファン)議員ら「親朴槿恵」議員と、「党が中心となるグループ」をリードしている孟亨奎(メン・ヒョンギュ)議員ら20人余りと直接会って、和合を提案した。
李最高委員は電話取材に対して「予備選挙が終わってもう半月経つ。いまは過去のことは水に流して、敵味方を区別せず一つになろうという真心から、議員たちを訪れた」と説明した。
しかし、李最高委員に反感を持つ一部の「親朴陣営」議員の間では「困惑した」「ドッキリじゃないか」という反応も出た。
李候補の実兄、李相得(イ・サンドゥク)国会副議長も同日、大邱(テグ)地域の議員とソウルの汝矣島(ヨイド)で昼食を兼ねた会合を開いた。この場には大邱西区(ソグ)が地方区の姜在渉(カン・ジェソプ)党代表をはじめ、李漢久(イ・ハング)政策委議長、朱豪英(チュ・ホヨン)候補秘書室副室長、安沢秀(アン・テクス)、金錫俊(キム・ソクジュン)、李明奎(イ・ミョンギュ)議員(以上「親李明博」)や、李海鳳、朴鐘根、郭成文(クァク・ソンムン)議員(以上「親朴」)の9人が出席した。大邱に地方区を置く朴前代表、劉承旼(ユ・スンミン)、朱盛英(チュ・ソンヨン)議員は出席しなかった。
この場で、「親朴」志向の朴鐘根議員は、「プライドを傷つけないでほしい。勝った方から負けた方を抱き込んで慰めるべきだ」とし、李海鳳議員も「朴前代表の協力を抜きにしては、政権交代は難しい。大統領選挙が終わった後、見捨てられることが見えていたら、誰が本腰を入れて協力するものか。大統領と党代表を確実に分離できる枠組みが必要だ」と注文した。
これに対し、安沢秀(アン・テクス)議員は、「家族である夫婦がけんかした状況なのに、(朴前代表側の関係者らの)被害意識は強いようだ」と言い、しばらく冷ややかな雰囲気となった。
すると、李副議長が「一人や二人が深く考えずに口にした言葉を気にすることはない。企業人出身は必要な人であれば、何が何でも自分の側に取り込む。絶対に、排他的に事を進めることはない」と言って、雰囲気を和らげた。一方、李候補は同日、車明進(チャ・ミョンジン)議員の出版記念会に参加して、朴前代表との会同を問う記者団の質問に対し、「同じ党の所属だから、会いたければ会えばいいだろう」と短く答えた。
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