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米日の合同研究チーム、倫理問題のない「万能細胞」樹立に成功

米日の合同研究チーム、倫理問題のない「万能細胞」樹立に成功

Posted June. 08, 2007 04:36,   

米国と日本の科学者が卵子のない一般体細胞に遺伝子組み換えを駆使して、胚性幹細胞(ES細胞)のような働きをする「万能細胞」を誘導したと、7日発表した。これで卵子を提供してもらったり胚を作ったりする必要性はなくなり、胚性幹細胞の生命倫理問題から自由な幹細胞研究の新しい可能性が開かれたと、ニューヨーク・タイムズをはじめ、外信が報道した。

▲「卵子なしでも胚性幹細胞を誘導」〓日本の京都大学、米国のホワイトヘッド研究所と米ハーバード大学の3つの研究チームは、卵子と胚、体細胞の核移植による複製なしに皮膚細胞に4つの遺伝子を注入して、胚性幹細胞と機能が事実上同じ原始細胞の段階に取り戻すことに成功したことを発表した。

京都大学の山中伸彌教授チームとホワイトヘッド研究所のルドルフ・ジェニシー博士チームは、英国の科学ジャーナル「ネイチャー」の最新号に、また、ハーバード大学のコンラート・ホヘッドリンガー博士チームは、「細胞—幹細胞」創刊号にこのような研究結果をそれぞれ発表した。

これら研究チームは、マウスの皮膚細胞から採取した纎維母細胞にウイルスを使って、胚性幹細胞段階で活性化する4つの遺伝子(Oct4、Sox2、c—Myc、klf4)を注入した。その結果、もう完全に成長した細胞が成長の段階を遡って特定細胞に発達する前の未分化原始細胞の状態に戻った。

このように還元された原始細胞は、胚性幹細胞のように多様な細胞に分化できる性質を持って、心臓、肝臓、腎臓などの細胞に分化した。研究チームはこの細胞が胚性幹細胞と酷似しているものの種類が違うことから「誘導多能性幹細胞(iPS細胞)」と命名された。同技術は昨年、山中博士が初めて発表したが、黄禹錫(ファン・ウソク)事態の直後だったために注目されなかったが、今度、3つの研究チームがそれぞれ同じ実験に成功したことで、その可能性が確認された。

▲「幹細胞研究の画期的な成果」〓専門家は、この研究結果が、これまでの胚性幹細胞研究と成体幹細胞研究の限界を乗り越えられる画期的な成果だと評価した。胚性幹細胞は卵子の核を取り除き、そこに体細胞の核を移植した後に電気衝撃を与えて作った胚から抽出する。どの臓器にも分化できるが、研究過程では胚を破壊せざるえないため、生命倫理の議論が提起される。研究に必要な卵子を多量確保するのも難点だ。

一方、骨髄やさい帯血から抽出して培養する成体肝細胞は、倫理問題は避けられるが、一部臓器にのみ抽出できるために得られる量が少なく、様々な臓器に分化できない限界があった。また、これと違って、iPS細胞は一般体細胞を用いるため、倫理論争を避けながらも簡単に大量の幹細胞が得られる。また、患者本人の細胞を利用するために免疫拒否反応なしに「オーダーメード」の細胞が作られる。遺伝子の移植が核移植より技術的に簡単であることも長所の一つに挙げられる。

済州(チェジュ)大学の朴セピル幹細胞研究センター長は、「体細胞のみを用いて幹細胞と同様の能力を持つ細胞を誘導したのは、大変な研究成果だ」と評価した。また、「皮膚などから実験に必要な細胞を大量で得られる上に患者本人の細胞を使うため、免疫拒否反応が全くなく、しかも体細胞の核移植より技術的に簡単だというメリットがある」と説明を付け加えた。

ウォールストリート・ジャーナルも、「今回の研究で幹細胞をめぐる生命倫理議論が和らぐだろう」とし、「これから米国で関連研究が溢れ出るだろう」と展望した。しかし、iPS細胞を人間に適用するまでには、まだまだ課題が山積みされている。ニューヨーク・タイムズは、「注入された遺伝子がガンを誘発する可能性やウィルスを通じた突然変異の可能性など、解決すべき問題がまだまだ多い」ことを指摘している。



redfoot@donga.com