ニュー・ライト全国連合が先月、KBSの受信料拒否運動を始めた。国民が支払った受信料を財源に電波という公共財(国民の財産)を使いながらも、特定政党の急進的な主張や政権与党を擁護する放送を流しているからだという。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は最近、「自社のエゴイズムに陥っている」と、KBSを批判した。KBSで勤務していたジャーナリストたちは11日、「KBS守護者」という会を発足させた。KBSの公正性が守られるように監視活動を行うつもりだとのことだ。放送人たちが進んでかつて自分が勤めていた放送局を相手に、視聴者運動を展開する最初の事例だ。
◆八方ふさがりの状態に陥ったKBSだが、誰を恨むことが可能だろうか。現政権の発足以来、KBSは過去の出来事について懺悔(ざんげ)するといったり政治から独立するといったりと様々な誓いを打ち出してきたが、本質的には何も変わっていない。いくらゆるい基準を適用しても、片方に偏ったといわれている「弾劾放送」の現状からも分かるように、政権の利益を代弁する忠犬の役割はさらに強化されている。尻尾を振りまく対象(政権主体)だけが変わったに過ぎない。
◆国民に理念を伝播すると自称した傲慢さや、いわゆる公共放送というところが、かえって社会葛藤を増幅させた業は、ブーメランとなって戻ってきた。KBSを公共機関運営法の適用対象に含めるべきだという主張が一部で説得力を得ているのが代表的な例だ。公共機関運営法とは国民の金を使う機関を監視するための法律だ。しかし、公共機関とメディアという二つの顔を持ち合わせているKBSに、この法律は「両刃の剣」になる。
◆政府は対象機関に対して、統廃合や民営化といったところまで介入することができる。経営革新を誘導する「むち」にもなりうるが、メディアを制度的に統制する「手綱」にもなりかねない。公共放送がさらに政権に従属される可能性もある。KBSは一旦、今年の適用対象から外されたが、火種はまだ残っている。KBSでは言論の自由や独立性のために公共機関の適用されることが正しくないと主張している。この話が共感を得るための方法は一つのみだ。経営を刷新し、国民の信頼を取り戻さなければならない。KBSが本来の役割を十分に果たしていれば、公共機関運営法の適用議論もこれ以上は広がりはしないだろう。
洪贊植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com






