最近、発表された高位公職者の財産公開などで分かった居住地などを調べてみたら、特に首都圏に居住する前職長官らは退職後に政府傘下の研究機関や首都圏所在の大学などに籍を移し、「Uターン」を自ら放棄していることが確認された。
2003年に大邱(テグ)大学総長から副首相兼教育人的資源部長官に籍を移した尹鄹弘(ユン・ドクホン)元副首相は、2004年11月に韓国学中央研究院長に就任し、現在、研究院のある京畿道城南市盆唐区(キョンギド・ソンナムシ・プンダング)に居住している。
研究院側は「(尹院長の)自宅が盆唐にあるのではなく、社宅に居住している」とし、「大邱大学の教授職は休職したものと聞いている」と話す。
順天(シュンチョン)大学教授から2003年に農林部長官になったホ・ソンマン元長官は、退任後11ヵ月ほど順天大学で講義していたが、2005年12月に学術振興財団の理事長に赴任し、再びソウルに戻った。
財団理事長秘書室は「ホ理事長の順天大学教授の定年が2005年12月だったのでほぼ任期を終え、理事長に赴任して家族と一緒にソウルの官舎で生活している」とし、「来年12月に理事長の任期が終われば、また全羅南道(チョンラナムド)順天の自宅に戻って農業をしたいと、普段から話していた」と言う。
嶺南(ヨンナム)大学教授から労働部長官になった権奇洪(クォン・ギホン)前長官も、嶺南大学に辞表を出し、2005年5月に檀国(タングク)大学総長に赴任してソウルの公館で暮らしている。
啓明(ケミョン)大学教授から業務引継ぎ委員会の参加センター本部長を経て、政策企画委員会委員長を勤めた李鐘旿(イ・ジョンオ)教授は、2004年9月に明智(ミョンジ)大学教授に籍を移すとともに家族と一緒にソウルに引っ越した。李教授は昨年4月、非常任の、首相室傘下の経済人文社会研究会理事長まで引き受けた。
大邱で歯科医を開業して市民団体活動に参加している途中で、環境部長官に任命された李在庸(イ・ジェヨン)前長官は、2006年8月に国民健康保険公団理事長に就任し、ソウル暮らしが延長された。公団側は「公団理事長職に応募したのは、ソウルに残るためというより、こちらの仕事に関心あったから」とし「いつかは大邱に戻る」と話す。
一方、地方機関の機関長に赴任してからも、自宅は相変わらずソウルにある前職長官もいる。
東亜(トンア)大学教授から海洋水産部長官を経て行政自治部長官に起用された許成𨛗(ホ・ソングァン)前長官は昨年、光州(クァンジュ)科学技術院院長に赴任した。しかし、自宅はソウルに残し、公館で一人暮らしをしている。
科学技術院側は「長官を引き受けてソウルに引っ越してから釜山(ブサン)に戻ったが、またソウルに引っ越し、現在ソウルに定着したものと聞いている」とし、「2010年に任期が終われば、故郷に戻る」と言う。
郭決鎬(クァク・ギョルホ)前環境部長官も、2005年9月に大田(テジョン)にある水資源公社の社長に就任したが、家族の住む家はソウルに残したまま一人で公館生活をしている。水資源公社側は「子供たちの学業問題のために引っ越すことができず、一人で大田で生活しているものと聞いている」と話した。
これについて、地方自治体のある公務員は「現政権で長官まで務めた地方出身の人物さえ帰郷を避けていたら、『地方均衡の発展のためには地方に人材がたくさん行かなければならない』という政府の主張に国民がどれほど共感するだろうか」と指摘した。
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