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韓国軍の北朝鮮情報収集「見えず、聞こえず」

韓国軍の北朝鮮情報収集「見えず、聞こえず」

Posted March. 26, 2007 07:13,   

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韓国軍の北朝鮮情報収集活動の中心にある金剛・白頭(クムガン・ペクトゥ)事業の探知装備が事実上、情報価値をあまり持たない「迷惑情報」だけを見つけ出すなど十分な機能を果たしていないことが、複数の軍筋によって明らかになった。

このため韓国軍は、北朝鮮の核開発絡みの動きや大規模な兵力移動の動静といった北朝鮮情報の大半を依然として在韓米軍に頼っており、2012年に韓米連合軍司令部が解体された後の相当期間、北朝鮮情報収集に穴ができかねないと、軍事専門家たちは憂慮している。

導入当時からロビー疑惑に巻き込まれ議論を呼んでいたこれらの事業は、導入後5年が経ってから、巨額の維持保守費用がつぎ込まれており、今後も性能改善のためにさらに数千億ウォンを必要としているという。

▲「見えない」金剛事業〓北朝鮮の平壌(ピョンヤン)以南(休戦ラインから80km)の映像情報収集を目的に推進された金剛事業について、当初、軍当局は「事業が完了すれば、サッカーボール程の大きさ(直径30cm)の物体まで識別できるようになる」と言っていたが、軍の複数の消息筋によると、実際には5m以上の物体でなら可能な状態だという。

さらに縦横5m大きさの物体でもデーターが不正確であるため、被写体を具体的に読みにくいと軍筋は明かした。

これほどまでに金剛事業に狂いが出たのは、探知装備を搭載する航空機の導入を誤ったからだ。金剛事業の探知装備は高空を高速で運航する偵察機に搭載すべきだが、現在導入しているホーカー800XPは、低高度を低速で飛行する偵察機だという。

▲「聞こえない」白頭事業〓音声情報を収集するための白頭事業の導入に先立ち、軍の特別評価団は1998年に、探知装備の性能が23項目の軍の要求事項うち12項目を満足させていないと指摘した。しかし、その12項目は、今まで改善されていないと、軍筋は主張した。

偵察機から作戦本部に送られるデーターは随時途切れ方向探知の精度も低く、信号がどこから発信されたのか正確な位置確認が困難だという。また、2002年から情報収集活動を始めた白頭事業は、初期から現在まで4台の偵察機のうち一部が任務遂行が困難な状態にあるとされる。そのため、当初は24時間偵察が目標だったが、現在は1日4時間ずつ1台だけが情報収集活動を行っているという。

軍筋によると、事業開始の初年度である2002年の1年間、附属修理費で6800万ドルを支払ったのに続き、2003年からは整備倉庫の設置費でさらに7000万ドルが投じられたという。

これまで知られていない維持保守費用を全部合わせると、白頭事業の導入費用(2200億ウォン)に接近するだろうと、同筋は主張した。



ニッコーテ・酥タ